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2019 年度 実績報告書

勾配空間およびその一般化空間における光伝搬シミュレーション

研究課題

研究課題/領域番号 18KK0309
研究機関東京大学

研究代表者

蜂須賀 恵也  東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (00748650)

研究期間 (年度) 2019
キーワードレンダリング / モンテカルロ積分 / マルコフ連鎖
研究実績の概要

本研究では、コンピュータグラフィックスによる写実的な画像の生成に使われる、光伝搬シミュレーションを行うための枠組みの発展に取り組んだ。特に、光の強度の計算結果が区分的に滑らかになる事を利用した、光の強度の勾配を用いた勾配空間での計算方法について、基課題の研究成果をもとに研究を行った。
まず、基課題で得られていた、マルコフ連鎖モンテカルロ法と勾配空間での計算についてのつながりを研究成果としてまとめ、学術論文として投稿を行い、Eurographics 2020へ採択された。この研究成果では、勾配空間の対数とマルコフ連鎖モンテカルロ法を組み合わせることで、マルコフ連鎖モンテカルロ法の根本的な欠点である、計算精度が空間的に不均一になる問題を、世界で初めて解決した。開発した手法を光伝搬シミュレーションに適用し、従来手法にくらべて、画像のそれぞれのピクセルの計算精度を均一にできる事を示した。
この知見を、対数以外に一般化したものを発見する事も当初の目的であったが、勾配に相当する値の計算量と、それによって得られた誤差の減少のバランスを取るのが困難であるという知見が得られ、その問題に取り組んでいる。また、勾配の値の高速かつ安定な計算についても、密度推定法を用いた基本的な数値実験が終了しているが、発表に値する成果に到達するには時間がかかる見込みである。これら方向での研究は、本事業で強化した国際共同研究の体制を維持しながら継続する。
また、当初の研究計画には含まれていなかったが、共同研究先のMcGill Universityの研究者・学生との共同研究を複数実施した。特に、マルコフ連鎖モンテカルロ法を用いた光伝搬シミュレーションに関する研究と、画像に関する深層学習の新たな枠組みついて研究を行った。その研究成果は、それぞれACM TOGおよびWACVに投稿し、採択された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] McGill University(カナダ)2019

    • 年月日
      2019-05-15 – 2019-08-17 | 2019-08-262019-11-28
    • 国名
      カナダ
    • 外国機関名
      McGill University
    • 主な海外共同研究者名
      Derek Nowrouzezahrai
    • 職名
      Associate Professor
  • [雑誌論文] Stratified Markov Chain Monte Carlo Light Transport2020

    • 著者名/発表者名
      A. Gruson, R. West, T. Hachisuka
    • 雑誌名

      Computer Graphics Forum

      巻: - ページ: -

    • DOI

      -

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Delayed Rejection Metropolis Light Transport2020

    • 著者名/発表者名
      D. Rioux-Lavoie, J. Litalien, A. Gruson, T. Hachisuka, D. Nowrouzezahrai
    • 雑誌名

      ACM Transactions on Graphics

      巻: - ページ: -

    • DOI

      -

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] Stratified Markov Chain Monte Carlo Light Transport2020

    • 著者名/発表者名
      A. Gruson, R. West, T. Hachisuka
    • 学会等名
      Eurographics
    • 国際学会
  • [学会発表] "Deep Adaptive Wavelet Network"2020

    • 著者名/発表者名
      M. X. B. Rodriguez, A. Gruson, L. F. Polania, S. Fujieda, F. P. Ortiz, K. Takayama, T. Hachisuka
    • 学会等名
      IEEE Winter Conference on Applications of Computer Vision (WACV)
    • 国際学会
  • [備考] 研究代表者の個人ページ

    • URL

      https://www.ci.i.u-tokyo.ac.jp/~hachisuka/

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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