ディジタル機器が現実世界とのつながりを強化することで,新たな付加価値を創出する技術的潮流がある.その中で,センサーは,ディジタル機器が現実世界を観測するための目の役割を持つ.それに対し,センサーをアナログ領域で騙す攻撃の脅威が指摘されている.そのような攻撃は,自動運転車などの応用において大きな脅威となる.従来の情報セキュリティ技術は,ディジタル情報のみを対象とするため,そのようなアナログ領域での攻撃への対策にはならない.その中でも特に,レーザ照射がセンサに誤情報を挿入する攻撃手段になりうると考え,研究計画を立案した.計画の目的は,将来の脅威に備えるために,攻撃の脅威を予め明らかにすることと,先手をうって対策法を構築することである.
本課題は,上記課題に関して,海外の研究者と共同研究を行うことに関するものである.2019年度に渡航を行い,それから実際の研究がスタートする計画である.2018年度は,渡航のための準備を行った(2018年3月に申請を行っており,本年度の実施期間は1ヶ月に満たないことに留意されたい).
渡航の準備として,日程調整,ビザ申請,および出張の手配などを行った.以上に加え,渡航後に迅速に研究に着手するための準備を行った.まず,日本国内の設備で行うことができる予備実験を実施するとともに,必要な治具などの作成を行った.また,渡航先で実験を行うための環境を整備するために,必要な計測器の調達などを,共同研究の相手先と協力して実施した.
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