研究課題/領域番号 |
18KK0313
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
岡本 正吾 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (10579064)
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研究期間 (年度) |
2019 – 2022
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キーワード | 力学モデル / 統計モデル / テクスチャ / コンタクトメカニクス |
研究実績の概要 |
[研究目的] 表面テクスチャの触感は粗さと摩擦知覚によるものであるが,ヒトの質感認知過程で両者がどのように統合されるかは,有効な手段の欠如からほとんど研究されてこなかった.基課題は,表面粗さと摩擦を独立に制御することができるというこれまでに例のない二元触感提示装置を開発し,触感の認知過程を明らかにすることが目的である.国際共同研究では,素材を指で擦った時の表面粗さと摩擦力の関係を力学的および統計的に説明する力学・統計融合モデルを開発し,指と表面の相互作用を数理的に表す.モデル化された2種類のモダリティ(粗さと摩擦)の関係を二元触感提示装置を用いて仮想テクスチャとして体現し,粗さと摩擦が両者の間に成立するどのような力学的・統計的関係を基に統合され,質感認知を決定するかを心理実験により特定する. [研究進捗] コロナ禍にあり,米国渡航は実現していない.受け入れ予定研究者と密に連絡をとりながら,状況を注視している. 国内で実施できる研究を最大限に進めている.触素材(皮革、木材、樹脂、織布など)を指で擦るときの接触力(法線力および接線力)を水晶型ロードセルを組み合わせた独自開発の計測装置により精緻に計測し,法線力および接線力の間の動的および統計的関係を調査して いる.これらの作用力について,コンタクトメカニクスの観点から力学モデルを開発している.この力学モデルのみで複雑な指-テクスチャ接触現象を表現することは困難であるため,併せて統計モデルを開発している.すなわち,力学モデルと統計モデルを組み合わせて,指-テクスチャ接触現象を説明するモデルを開発している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍にあり,米国渡航は実現していない.
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今後の研究の推進方策 |
米国への渡航が可能となれば計画を実行できるように,受け入れ予定研究者と密に連絡をとっていく.
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