研究課題
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
カナダ東部沿岸海域の広域調査により,粒状有機物中の各種脂肪酸含有量の空間分布と,その主たる影響因子が水温・塩分・無機態窒素/リン比であることを示した.またカナダ東部3湾の調査では,無給餌養殖カキの脂肪酸組成が採取地点の餌料供給と弱いながら有意な関係を有し,モニタリング指標として有用であることが示された.さらに,海域での沈降過程における有機物の脂肪酸組成や酸素消費の変化を数値モデルとして記述した.
物質動態解析,環境生態工学
海域での養殖漁業は,人間への重要な食料供給過程であり,栄養的に重要な生体分子の供給も担う.代表者は.カナダ東部沿岸海域で野外調査を行い,そこからのデータの統計的解析と数値モデルリングを行った.それらを通じ,必須脂肪酸を含む各種脂肪酸の海域での動態に関する知見を集積し,同時に研究上の新たな課題を抽出した.また本研究を通じて,カナダ東部の研究者と国際共同研究を継続的に実施していく基盤を構築した.