2014年のロシアによるクリミア併合、2022年2月のウクライナ侵攻開始以降、ロシアとファシズムについての論争が欧米で再燃している。その中で、ネオ・ユーラシア主義の最極右の思想家であり、ファシズムにも傾倒した過去を持つアレクサンドル・G・ドゥーギンの思想が世界的な注目を集めている。本研究は、これまでにも既にドゥーギンを含むいくつものネオ・ユーラシア主義の諸潮流を整理し、欧米とは異なる視座からの再検討を進めていたが、この情勢の劇的な変化を受け、ネオ・ユーラシア主義とウクライナ問題との関係についても更なる整理を進め、発表してきた。 ただし、戦争の開始と日本外務省の渡航中止勧告、ロシアでの研究環境の悪化を受け、共同研究の実施計画については再検討を余儀なくされている。
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