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2019 年度 実施状況報告書

両性出生モデルを用いた学歴ペア別出生力の分析:センサスデータによる大規模国際比較

研究課題

研究課題/領域番号 18KK0374
研究機関国立社会保障・人口問題研究所

研究代表者

福田 節也  国立社会保障・人口問題研究所, 企画部, 第2室長 (90409433)

研究期間 (年度) 2019 – 2021
キーワードセンサスデータ / 学歴組み合わせ別出生率 / 国際比較
研究実績の概要

ジェンダー関係の変容が出生に与える影響は、近年における学界・政策立案の中心的なテーマの一つであり、先進国のみならず途上国からも高い関心が寄せられている。人口減少過程に入った日本においては、政策的に極めて重要なテーマであるが、科学的なエビデンスは十分とはいえない。
今日、多くの先進・新興諸国で女性の大学進学率(又はその伸び率)が男性を上回るようになり、成年人口における学歴構成の変化が、ジェンダー関係に変容をもたらすとともに、パートナー選択や出生にも新たな行動パターンをもたらす可能性が指摘されている。先行研究においては、ジェンダーの公平性が高い国においては、女性の就業とともに高学歴化が進んでいるが、両立施策や男性の家庭参加によって高学歴女性による出生力が高いことが指摘されており、学歴はジェンダーと出生との関係を媒介する重要な変数とみられている。
本プロジェクトでは、米国およびスペインの人口研究者との共同研究により、世界60数か国のセンサス個票データを解析し、その結果を基にしたシミュレーションを行う。シミュレーションを通じて、カップルの学歴ペア別にみた出生選好の変化と学歴構成の変化が、出生力にどのような影響を与えるのかを複数のシナリオの下に明らかにし、ジェンダーと出生に関する新たなエビデンスを創出する。
初年度となる2019年度には、IPUMSサイトより世界60数カ国のセンサスの個票データを入手し、各国における性、年齢、カップルの学歴組み合わせ別出生率を算出した。現在、これらの計算結果について精査しているところである。これが終わり次第、両性出生モデルによる要因分解を行い、シミュレーション分析を行うための準備を完了する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度はデータ整備等に費やしたため、成果の公表等はないが、研究に係る作業自体は、概ね2019年度の予定通り進めることができた。

今後の研究の推進方策

2020年度には、日本の国勢調査データによる分析結果を加えると共に、両性出生モデルによる要因分解に取り組む。また、各国のマクロレベルのコンテクスト変数(経済、労働市場、各種ジェンダー格差、意識・価値観等)を収集し、学歴組み合わせ別出生率との関連性についての分析を進めたい。結果については、適宜国内外の学会等で報告し、フィードバックを得る。なお、2020年7月より、1年間スペイン・バルセロナに渡航して共同研究を行う予定で準備を進めてきたが、今般の新型コロナウィルスの世界的流行により、いつ渡航が可能になるのかについて、見通しが立たない状態となっている。渡航先や期間等について、再度検討して、2020年度中の渡航を実現できるようにしたいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] Researchgate Project page

    • URL

      https://www.researchgate.net/project/Projection-of-educational-pairing-specific-fertility

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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