粘土鉱物凝集体の基本ユニットである二次元ナノシートのオーバーラップはナノスケールの空間を生成し,空間内部にナノシートエッジのような活性サイトを有する.このようなナノ空間への二酸化炭素吸着について,固体核磁気共鳴およびポジトロニウムを用いたナノ空間解析により調べた.二酸化炭素は常温常圧でナノ空間内表面に物理吸着する.一方で,ナノシートエッジに弱くイオン結合した酸素原子を大気中でピックオフし,炭酸塩イオンとして活性化する.これにより,二酸化炭素がナノ空間内表面のアルカリ金属イオンに化学吸着される.上記ふたつの二酸化炭素吸着はアルカリ金属イオン濃度に敏感に影響されることがわかった.
|