研究課題/領域番号 |
18KK0391
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
竹内 宏光 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 講師 (10587760)
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研究期間 (年度) |
2019 – 2021
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キーワード | フェルミ超流体 / 自発的対称性の破れ / 非平衡ダイナミクス / ソリトン / 量子渦 |
研究実績の概要 |
当該年度末に交付申請を行い,滞在予定先であるベルギーへの渡航のための事務手続きを開始した.その後,COVID-19の世界的パンデミックが起こり,4月中旬に予定していた渡航開始の延期を決定した.渡航ビザの申請に関して,日本側での事務手続きはひと段落しているが,日本に比べてパンデミックの程度が著しいベルギー側での手続きがスムーズに進行するかどうかは疑わしい.そのため,渡航開始を大幅にずらし,暫定的に9月から渡航を開始することとした.(今となっては9月渡航が可能かどうかも定かではない) また,渡航予定先であったアントワープ大学のTempere教授の研究グループとは直接会って研究交流を行うことがしばらくの間困難になる.そのため,研究計画の遅れを少しでも緩和するために,ビデオ会議を通じた研究交流を実施している.このように研究計画の大幅な変更を余儀なくされたものの,これまでもビデオ会議での協議は行っていたこともあり,今回の事態に対して比較的柔軟に対応することができている.実際,ビデオ会議を利用した共同研究を通じて,フェルミ超流体における量子渦の非平衡ダイナミクスについて興味深い発見があった.このように,直接会って研究打合せをすることなく実施する国際共同研究は非効率ではあるが,少しでも研究計画の遅れを取り戻すために,ベルギーへの渡航が開始できるようになるまでこのような遠隔による研究打合せを頻繁に実施する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19のパンデミックの影響で,当初計画していた4月中旬からのベルギーへの渡航が不可能となった.現在,直接会って議論はできないものの,ビデオ会議を通じて研究交流を行っている.また,渡航前にサーバーを購入して設定を行う予定であったが,サーバーの納品時期が4月の非常事態宣言の後であったため,納品が5月末にずれ込んでしまった.研究計画にかなりの変更を余儀なくされたが,研究内容を臨機応変に変更しつつ研究を遂行している.以上の事情により,進捗状況はやや遅れている状態である.
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今後の研究の推進方策 |
ベルギーへの渡航は9月に延期した.予定通りに状況が改善して9月に渡航が可能になるかどうかは定かではない.当面は9月の渡航開始を念頭に置きつつも,最悪の事態も想定して柔軟に対応できる研究計画を練り直す必要がある.また,研究期間がずれ込むことにより,申請者が所属する担当する授業や業務に関して部局との再調整も必要である.渡航予定先のアントワープ大学の研究グループとは,これまで通りビデオ会議による研究交流を継続する.このような事態が長期化することも見越して,ビデオ会議の環境を整えることで,遠隔による研究交流の効率化をはかる.
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