研究課題/領域番号 |
18KK0401
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
古川 怜 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (50589695)
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研究期間 (年度) |
2019 – 2022
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キーワード | プラスチック光ファイバー / 異方性介在物 / 弾性変形 ひずみセンサー / 複屈折相殺効果 / 共重合比 / 界面ゲル重合法 |
研究実績の概要 |
本研究課題は、介在物が内部分散したプラスチック光ファイバーの変形に伴う、内部での介在物の配向がファイバー伝搬光に与える影響を調査するものである。本研究の目的は、ケーブル形状である光ファイバーのさまざまな変形挙動を、出力光信号としてユニークな方式で検知する機構のプラットフォームを構築することにある。将来的には、プラスチック光ファイバーのかとう性、低温での成形しやすさ、大口径、人体親和性などを 生かした土木、医療、その他の広域な分野へセンシングデバイスとしての拡張が見込まれる。 2021年度は2020年に引き続き、コロナ禍による渡航先周辺地域での行動自粛・規制や渡航制限などが重なり、当初の提携先であったスペイン バスク大学への渡航の機会に恵まれなかった。その一方で、遠隔ベースでの共同研究推進を行なった。その一環として、さらに材料的パラメーターに拡張性を持たせたドーパントの開拓や担体となる光ファイバーの基礎物性・基礎光伝搬特性の評価を進めた。 また、バスク大学以外の材料工学分野の海外拠点ともオンラインベースでやりとりを進め、課題の遂行に必要な協力が得られそうな機関とタイアップすることができた。これまでのバスクとの連携においては発光性のドーパントを前提として評価法を計画していたが、2021年度は光吸収性のドーパントを主として用い、光ファイバーへの分散を実現した。これらの光ファイバー試料について、国内でできる評価を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウィルス流行に伴う影響を鑑み、研究目的を達成するにあたって必要な国際連携を多岐にわたり探索し、新たな国際共同研究へ繋げる準備を行なった。バスク大以外の材料系研究者と連携できるように、研究室で作製する特殊光ファイバーの作製法や材料に幅を持たせた。
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今後の研究の推進方策 |
渡航先との共同研究の擦り合わせが進んでおり、2022年度の渡航を予定している。
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