研究課題
これまでに、渡航先外国機関において、高H2希釈SiH4およびGeH4を用いたReduced-pressure CVD (RP-CVD)の反応初期過程を交互に精密制御することで、200mm-Siウェハ上にGe核を有するSi量子ドットを高密度・一括形成できることを明らかにしてきた。本年度は、このコア/シェル構造を内包したpoly-Siマイクロディスクを形成し、室温PL特性を評価した。p-Si (100) 基板上にTEOS-CVDによりSiO2(~200nm)膜を堆積した後、PECVDによりSiO2(~100nm)/Si3N4(~100nm)を形成した。その後、フォトリソグラフィおよびドライエッチングにより500nm□を除去した後、SiH4-RPCVDによりSiピラーを選択成長した。その後、膜厚~250nmのpoly-Si膜を形成した後、熱酸化することで~50nmのSiO2膜を形成し、高H2希釈SiH4およびGeH4ガスを用いて、Si量子ドット上へのGeおよびSiの選択成長を行った。その後、PECVDによるSiO2膜(~10nm)、a-Si膜(~250nm)を堆積し、再度Si3N4膜(~50nm)を堆積し後、ドライエッチングおよびドライエッチングを行うことでGeコアSi量子ドットを内包したマイクロディスク構造(直径~6μm)を形成した。ウェットエッチング後のSEMからマイクロディスク構造の形成が確認し、形成したマイクロディスク構造において、スリット幅4mmで室温PLを測定した結果、パターン形成していないSiO2表面に形成したGeコアSi量子ドットと同様に0.65~0.85eVにブロードなPLスペクトルが認められることから、エッチングによるダメージは抑制できていることがわかった。また、スリット幅2mmで同様にPL測定した場合では、シャープな信号が顕在化することが分かった。
1: 当初の計画以上に進展している
本年度では、昨年度までに共同で実現したプロセスを活用して、発光デバイスの作成を実現するとともに、Si系半導体の超薄膜に関する共同研究も新たな開始しており、共著論文2編が採択されている。
2024年度には、昨年度までに作成したデバイスを精査するとともに、海外機関において不純物添加方法等を確立することで、デバイスの高度化を進める。
すべて 2024 2023
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)
Materials Science in Semiconductor Processing
巻: 174 ページ: 108227~108227
10.1016/j.mssp.2024.108227
Nanomaterials
巻: 13 ページ: 1475~1475
10.3390/nano13091475