本研究では、高効率なメッセンジャーRNA (mRNA)送達を達成するための細胞外マトリックスを利用した培養基材の開発を目的とした。生分解性ナノファイバーからなるヘパリン固定化薄膜スキャフォールドに結合させるため、ヘパリン結合性ペプチドとフィブロネクチンを融合したタンパク質を設計し、遺伝子組み換え体として作製・精製できることをあきらかにした。また、mRNA送達で血管新生因子を分泌する肝細胞シート組織を作製してラット皮下に移植したところ、4週間にわたり非遺伝子導入群と比べてより効果的に生着することがわかった。
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