研究課題/領域番号 |
18KK0416
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
田中 信行 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 上級研究員 (00724692)
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研究期間 (年度) |
2019 – 2021
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キーワード | 濡れ性 / 細胞外マトリックス / コラーゲン / 微小形態 / 共焦点レーザー顕微鏡 |
研究実績の概要 |
本研究では、応募者が世界で初めて実現した細胞組織濡れ性評価法と海外共同研究者が独自に開発した空間的・力学的細胞外マトリックス動態評価法を用いて、 細胞分化時のダイナミックに変化する濡れ性とマトリックス動態から細胞の品質を非破壊的に評価することを目的としている。 本年度は、新型コロナウイルスのパンデミックのため、共同研究先への渡航は実現しなかったものの、オンラインでのミーティングを通じて海外共同研究者であるスイス連邦工科大学チューリッヒ校のヴィオラ・フォーゲル教授と実験方法や実験結果に関するディスカッションを行った。 このディスカッションや昨年度海外共同研究者のもとを訪問し実施した実験の経験を踏まえて、本邦においてサンプルの準備を行なった上で、細胞外マトリックスの評価を行っている。具体的には、細胞外マトリックスの中で最も豊富に含まれる糖タンパク質であるコラーゲンを対象として、培養細胞中の空間分布を共焦点レーザー顕微鏡を用いて解析している。一般的に細胞は、培養液中にあるコラーゲンを自発的に捕捉したのち、細胞外に配置することで結果として細胞外マトリックスを動的に構築していることが知られている。今回は、事前に蛍光ラベルしておいたコラーゲンを、培養液中に添加し、細胞によって捕捉・配置されることによって、蛍光の空間分布からコラーゲンの空間分布を観察することができた。その結果、蛍光ラベルされたコラーゲンは細胞の底面側に分布している様子が観察された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスのパンデミックのため、海外共同研究者のもとを訪れてのディスカッションや実験を進めることができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後も新型コロナウイルスのパンデミックの影響が続くと考えられるため、海外共同研究者側と本邦とで実施する内容を明確化し、どのような影響を受けるか、またその影響の最小化を行う。
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