研究課題
本国際共同研究では、急性心筋梗塞におけるNASHと血管内皮ADAM17の役割の解明を目的とした。急性心筋梗塞と非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は、内皮障害が病態に関連することが分かっている。内皮を含む全身の細胞には、A Disintegrin And Metalloproteinase domain-containing protein 17(ADAM17)が発現しており、このADAM17が炎症性サイトカインのTNFαを活性化させることが知られている。しかし、これまでに血管内皮のADAM17がNASHや急性心筋梗塞発症に関連するかは分かっていなかった。本研究では内皮特異的ADAM17欠損マウスおよびラット胸部大動脈内皮細胞由来の初代培養細胞を用いて、NASHや急性心筋梗塞発症の関連の解明を目的とした。基課題研究の標的である類洞内皮の病理学的変化を発展させ、全身の血管内皮障害とNASHや急性心筋梗塞の病態が関連するかどうかを解明するため、血管内皮特異的ADAM17欠損モデルマウスの形態・機能変化の解明を目指した。また、ラット胸部大動脈内皮由来の初代培養細胞を用いることで、内皮障害と炎症、細胞老化におけるADAM17の役割を調べた。研究期間中、ラット胸部大動脈内皮由来の初代培養細胞を用いて、ADAM17がその病態に主に働くことが知られている Angiotensin II 投与をすることで細胞老化や白血球との接着に変化が現れるかどうかを調べるため、B-gal染色とTHP1アッセイを行った。また、細胞老化を誘導することが知られているp16をアデノウイルスを用いてサイレンシングした場合に細胞老化や白血球の接着に変化が現れるかを同様の実験で確認した。
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