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2023 年度 実績報告書

統合失調症における注意機構異常の神経基盤

研究課題

研究課題/領域番号 18KK0442
研究機関国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター

研究代表者

三輪 秀樹  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 精神薬理研究部, 室長 (80468488)

研究期間 (年度) 2019 – 2023
キーワード注意選択機構 / 統合失調症 / in vivo電気生理学 / 多点電極
研究実績の概要

本研究で着目している視床網様核はノンレム睡眠スピンドル波発生のリズムジェネレーターだと考えられており、統合失調症や自閉症スペクトラム障害(ASD)などさまざまな精神神経疾患でその異常が報告されている。統合失調症の注意機構異常の神経基盤を明らかにするために、さまざまな統合失調症モデルマウスを使用し、生理学的解析・行動学的解析・組織学的解析を行ってきた。特定の行動に関係する神経基盤を明らかにするために、in vivoでの神経活動測定が必要になり、スライス電気生理学および脳波測定の研究手法は持ち合わせていたが、その中間であるスパイク活動記録や局所電位記録の手法の経験はなかった。採択者はこれまで複数ラインのSZモデルマウスを用いてノンレム睡眠スピンドル波の解析を行い、臨床研究結果と同様に動物モデルでもノンレム睡眠スピンドル波の異常を検出している。
本研究では、統合失調症との関連性が報告されている視床網様核及び視床のin vivo電気生理学解析で世界的に著名な米国・Michael Halassa先生(共同研究開始時、マサチューセッツ工科大学所属。現在、タフツ大学所属)との共同研究を進め、テトロードによるin vivo電気生理学の手法及びそのデータ解析方法について習得することができた。本国際共同研究によりこれらのマウスラインの視床網様核のスパイク活動を直接測定することが可能になったため、現在、習得した測定方法・データ解析方法を用いて、細胞レベルのより詳細な機構を明らかにし、注意選択異常の神経基盤を明らかにしている。これらの成果をもとに治療薬の分子標的を今後探索する予定である。また、滞在中、自身の研究を紹介し、意見交換・議論を深め、本研究課題以外の研究課題についても助言を得ることができた。良好な国際共同研究関係を構築することができ、今後も連絡を取り合い、共同研究を継続する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2019 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] マサチューセッツ工科大(米国)2019

    • 年月日
      2019-10-21 – 2020-03-20 | 2024-01-102024-03-17
    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      マサチューセッツ工科大
    • 主な海外共同研究者名
      Michael Halassa
    • 職名
      Assistant Professor
  • [雑誌論文] Normal cortical laminar formation in RP58+/? mice2023

    • 著者名/発表者名
      Hirai Sayaka、Miwa Hideki、Shimbo Hiroko、Nakajima Keisuke、Kondo Masahiro、Tanaka Tomoko、Ohtaka-Maruyama Chiaki、Hirai Shinobu、Okado Haruo
    • 雑誌名

      Molecular Psychiatry

      巻: 28 ページ: 2173~2173

    • DOI

      10.1038/s41380-023-02299-2

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 統合失調症とスピンドル活動2023

    • 著者名/発表者名
      三輪秀樹
    • 雑誌名

      睡眠医療

      巻: 17 ページ: 371-377

  • [学会発表] ransient inactivation of developing Purkinje neurons causes male-specific social deficits2023

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Kamijo, Mitsuhiko Yamada, Hideki Miwa
    • 学会等名
      Society for Neuroscience
    • 国際学会
  • [学会発表] 発達期小脳プルキンエ細胞活動の抑制による性特異的な社会性の障害2023

    • 著者名/発表者名
      上條諭志, 三輪秀樹, 山田光彦
    • 学会等名
      日本神経精神薬理学会
  • [備考] RP58/ZBTB18ハプロ不全の原因として興奮性シナプス障害を発見

    • URL

      https://www.ncnp.go.jp/topics/2023/20230201p.html

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公開日: 2024-12-25  

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