研究課題/領域番号 |
18KK0451
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
加藤 健太郎 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (50508885)
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研究期間 (年度) |
2019 – 2023
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キーワード | 赤痢アメーバ / Entamoeba histolytica / レクチン / Iglサブユニット |
研究実績の概要 |
本研究課題では、赤痢アメーバの感染に必須であるレクチンのIglサブユニットと他の病原性因子との分子間相互作用を明らかにするとともに、レクチン活性を有するIglサブユニットの糖鎖認識特異性を明らかにすることを目的として研究を進めている。 今年度も新型コロナ感染症の世界的流行により、海外共同研究先に渡航することができなかった。 昨年度、Iglサブユニットと相互作用する他の病原性因子の同定を試みている過程で、赤痢アメーバ培養上清中にIglが少なくとも3つの分子種として存在し、その分子の大きさが赤痢アメーバの培養条件によって異なることが分かった。その分子量の違いが、IglサブユニットのN末端側の分解やN-結合型糖鎖修飾の違いによるものでないことを明らかにしていたが、本年度はさらにIglサブユニットのフォルディングやO-結合型糖鎖修飾によるものでないことも明らかにした。 また、研究遂行の過程で、Iglサブユニットの溶血活性・細胞傷害活性領域がタンパク質の複数領域に存在することを見出し、誌上発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度も新型コロナ感染症の世界的蔓延が終息せず、海外共同研究先に赴いて研究を行うことができなかった。本研究課題により新たに明らかになった成果を公表できたが、メインで遂行したい研究自体は進捗がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナ感染症による制限がなくなってきており、次年度は海外共同研究先に赴き共同研究を推進する。本研究課題をさらに発展させることができるようにアメリカ合衆国・バージニア大学およびデンマーク・コペンハーゲン大学との研究協力を強化する。
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