GTPセンサーPI5P4Kβは細胞膜脂質であるPI(5)PをPI(4,5)P2にリン酸化するキナーゼである。PI5P4Kβノックアウトマウスは、PI5P4Kβのキナーゼ活性が欠損した表現型だけでなく、他のキナーゼのスキャフォールディングタンパク質としての機能も失う。さらにATP依存性のキナーゼ活性も消失することから、GTPセンサーとしてのPI5P4Kβの生体での役割は未知である。本研究から、GPI5P4Kβは生体において、糖尿病および健康寿命に重要な役割を果たしていることが示された。今後は、PI5P4Kβを標的とした2型糖尿病やサルコペニアへの新たな治療戦略に応用できることが期待される。
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