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2022 年度 実施状況報告書

AAVベクターとsmall RNAを用いた神経疾患の遺伝子治療開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 18KK0465
研究機関自治医科大学

研究代表者

小島 華林  自治医科大学, 医学部, 准教授 (00468331)

研究期間 (年度) 2019 – 2023
キーワードMECP2 / AAV / microRNA / 発現調整 / 遺伝子治療
研究実績の概要

AAVベクターを用いた遺伝性神経疾患に対する遺伝子治療法開発は世界的に進展しているが、全ての神経細胞への導入および発現量の調節ができない点が課題である。申請者らは小児神経難病AADC欠損症に対し、正常AADC遺伝子搭載AAV2型ベクターを被殻に注入する遺伝子治療を8名に施行し、全例で運動機能の改善を得た(Kojima, et al. Brain 2019)。本研究では、海外共同研究者が得意とするsmall RNA関連技術を用い、以下を実施する。1:AADC欠損症や他の小児神経疾患をモデルに、small RNA等を用い、AAVで導入した遺伝子の発現調節法の開発。2:小児中枢神経疾患におけるmicroRNAの病因への関与の解析と遺伝子治療による介入 研究。3.小児神経疾患の遺伝子変異と表現系の関連を分子病態学的に解析する。 国内外の共同研究者と連携し、多くの小児神経疾患へのAAVとmicroRNA等を用いた遺伝子治療法開発の端緒とする。miRNA302は胎児期の神経幹細胞の分化や神経管閉鎖に重要な役割を果たす事が報告されている。また、遺伝子の発現調整と疾患表現系の関連を解析し、遺伝子治療方開発につなげる。
今年度は、小児神経疾患のRett重複症候群の患者iPS細胞を樹立し、大脳皮質オルガノイドを作成し、神経発達過程を解析した。またMECP2重複症候群およびRett症候群に対する発現調整可能な治療用AAVベクターを作成し、効果を培養細胞で解析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Rett症候群患者iPS細胞から大脳皮質オルガノイドを作成し、解析中。発現調整可能なAAVベクターを作成中である。疾患関連遺伝子と報告された変異について患者表現系と比較し論文報告した。

今後の研究の推進方策

MECP2重複症候群患者細胞の治療用AAVベクターの効果を培養細胞及びマウスを用いて解析する。他2疾患の患者iPS細胞を樹立し、脳オルガノイド組織を作成し解析中である。AAVベクターによる発現量の 違い、神経発達への影響を解析する。MECP2重複症候群およびAADC欠損症のベクター発現量調整する新規方法をマウス、オルガノイド組織を用いて、発現量調整が可能かを 確認する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The ATRX splicing variant c.21-1G>A is asymptomatic2022

    • 著者名/発表者名
      Kojima Karin、Wada Takahito、Shimbo Hiroko、Ikeda Takahiro、Jimbo Eriko F.、Saitsu Hirotomo、Matsumoto Naomichi、Yamagata Takanori
    • 雑誌名

      Human Genome Variation

      巻: 9 ページ: 1-4

    • DOI

      10.1038/s41439-022-00212-x

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] AADC欠損症遺伝子治療の長期効果2022

    • 著者名/発表者名
      小島 華林、宮内 彰彦、池田 尚広、黒川 愛恵、大貫 良幸、中嶋 剛、平井 真洋、村松 一洋、小坂 仁、村松 慎一、山形 崇倫
    • 学会等名
      第64回日本小児神経学会学術集会

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公開日: 2023-12-25  

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