研究課題/領域番号 |
18KK0468
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
山本 亮 金沢医科大学, 医学部, 講師 (30447974)
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研究期間 (年度) |
2019 – 2021
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キーワード | 攻撃性 / 分界条床核 / 視床下部内腹側核 / ストレス |
研究実績の概要 |
本国際共同研究の目的は、ストレスが個体の攻撃性を増強する、その脳内責任部位の神経活動を解析し情報をいかにコードしているかを明らかにする事である。ストレス負荷によるモデル動物を用い、ストレスと攻撃性にかかわると想定されている脳領域(分界条床核、視床下部内腹側核、内側視索前核)からシリコンプローブを用いたin vivoマルチユニット記録とGCampを用いたin vivo カルシウム測光を行い、光遺伝学と行動実験を組み合わせて、これらの脳部位の活動の変化がどのように攻撃性の増強につながるのかを明らかにする。初年度は、海外出張中の人員の確保及び海外共同研究の日程調整を行い、2020年1月より海外共同研究先であるラトガース大学ニューアーク校デニス・パレ研究室にて共同研究を開始した。マルチユニット電気記録の技術を学ぶため、シリコンプローブを保持するマイクロドライブの作成、シリコンプローブ埋め込み手術、及び、記録環境・データ解析の構築を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度は当初の計画通り、海外渡航先との研究計画の打ち合わせ、日程の調整を行い、2020年1月より海外における共同研究を開始した。また、不在時における代表者の通常業務を行う人員の確保も行った。共同研究先にて、計画通り、シリコンプローブを用いたマルチチャネルユニット記録のための、部品の作成、手術方法、実際の記録、付随する行動実験の解析方法を学んでいる。現時点では視床下部内腹側核に投射をもつ、扁桃体基底内側核からの記録を行っている。将来的には扁桃体基底内側核及び視床下部内腹側から同時にシリコンプローブによる電気記録を行う。よって、初年度としてスムーズな進捗状況であると言える。 しかし、年度末から米国に蔓延し始めた新型コロナウイルスの影響により、共同研究は3月末時点から一時中止状態となっている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの蔓延により海外共同研究の今年度における推進は困難になったが、研究計画を延長し、来年度に再度米国に渡航し、本来の研究の推進を試みる。同時に、オンラインミーティング等を行い、実際の実験を行わなくても遂行可能である、データ解析方法の習得を目指す。
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