研究課題/領域番号 |
18KT0002
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研究機関 | 中央学院大学 |
研究代表者 |
中川 淳司 中央学院大学, 現代教養学部, 教授 (20183080)
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研究分担者 |
福永 有夏 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (10326126)
田村 暁彦 政策研究大学院大学, 政策研究センター, 客員研究員 (70815430)
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研究期間 (年度) |
2018-07-18 – 2023-03-31
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キーワード | 公私協働 / 自主的持続可能性基準 / プライベートスタンダード / グローバルガバナンス / 供給網グローバル化 |
研究実績の概要 |
本研究は、供給網(supply chain)のグローバル化が進行する今日の世界経済において、供給網全体で持続可能な資源の利活用と環境保全、労働基準の遵守や人権の保障などの公共的・社会的価値の実現を確保するために私企業やNGOが作成する基準(自主的持続可能性基準(voluntary sustainability standards, VSS))が急増していることに着目した。そして、新興国におけるVSSの策定と普及を促す公私協働の現状を調査し、その上で、これらの国におけるVSSの策定と普及のための公私協働を強化する方策を構想して提案することを目指した。 具体的な取組みとして、2018年度は、新興国におけるVSSの策定と普及の状況を把握し、そこにおける公私協働の現状を把握する作業を実施した。新興国の代表例としてブラジルを取り上げ、VSSの普及と定着に向けた官民のステークホルダーが協力するプラットフォームの設立に至る経緯と、プラットフォームの活動状況を調査した。2019年度は、新興国におけるVSSの普及と定着に向けた公私協働の課題を調査した。調査対象としたブラジルにおけるVSSの普及と定着に向けたプラットフォームの活動と、各国のプラットフォームの活動を支援する国連の持続可能性基準フォーラムの活動について実態調査を実施した。2020年度は、新興国におけるVSSの普及と定着に向けた公私協働を強化するための方策を取りまとめ、ブラジルのVSSプラットフォームが主催した国際会議で発表した。研究期間中に研究の成果を取りまとめた学術論文を執筆・刊行した他、国連の持続可能性基準フォーラムが刊行した第4回VSS報告書に寄稿した。
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