研究課題/領域番号 |
18KT0013
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
伊原 彰紀 和歌山大学, システム工学部, 講師 (40638392)
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研究分担者 |
石尾 隆 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (60452413)
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研究期間 (年度) |
2018-07-18 – 2021-03-31
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キーワード | ソフトウェア工学 / ソーシャルコーディング / プログラム解析 / ソフトウェア検証 / プログラム自動修正 |
研究実績の概要 |
本研究課題は,超長寿命ソフトウェアの実現に向けて,ソーシャルコーディングにおいてソフトウェア品質を強化する開発者らの共通する実装方法を明らかにし,それらをルールとして形式化する手法の確立を目的とする.さらに,組織の習慣,技術の動向に合わせて自律的にルールを更新する手法を開発し,継続的なソフトウェア保守技術の確立を目指す. 2019年度は,ソースコードの局所的保守性強化技術では,保守作業において改善されたソースコードの変更内容を抽象構文木の解析技術を用いて形式化し,コーディングルールの生成に取り組んだ.評価実験の結果,一部の変更内容については,従来手法で提案された静的解析技術,自動修正技術よりも高精度に推薦可能であることを確認した.また,ソースコードの大域的保守性強化技術では,テストコード自動生成技術を用いることで,モジュール構造の変更内容を形式化する技術を確立した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本年度は,本研究申請時の計画通り,保守性の低いソースコードの提案の特定に向けて,ソースコードの検証作業において局所的な改善と大域的な改善が行われたソースコードの形式化を実現し,局所的保守性強化については,コーディングルール生成,および,改善コードの生成まで至っている.
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今後の研究の推進方策 |
次年度は,予定通り局所的,大域的な改善内容からコーディングルール・検証ルールの生成,改善コードの生成技術の開発に取り組む.局所的な改善内容からコーディングルール生成には,抽象構文木の解析技術を拡張することで高精度なコーディングルール生成を実現し,学習データの準備方法,また,適用可能な変更内容を明らかにする.大域的な改善内容の検証ルール生成には,2019年度に開発したソフトウェアテスト自動生成技術を活用した方法を拡張し,改善内容の妥当性判断技術を開発する.
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