• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 研究成果報告書

生活習慣病の複雑な病態を説明する迷走神経異常の解明

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 18KT0020
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金
応募区分特設分野
研究分野 複雑系疾病論
研究機関金沢大学

研究代表者

井上 啓  金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (50397832)

研究期間 (年度) 2018-07-18 – 2021-03-31
キーワード生活習慣病 / 迷走神経 / 肝臓 / 臓器連関
研究成果の概要

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は、インスリン抵抗性に伴い、慢性肝障害を来す生活習慣病である。本研究では、α7型ニコチン受容体(A7nAchR)の欠損マウス(A7KO)を用い、NASH発症への迷走神経作用の役割を検討した。A7KOに対し、食餌性NASH誘導を行い、肝臓炎症・線維化への作用を検討した。AD投与で、A7KOでは、血漿トランスアミナーゼレベル上昇が増加した。A7KOは、AD投与下で、肝臓炎症性ケモカイン遺伝子および肝臓線維化関連遺伝子の発現の増加、肝線維化の増悪を呈した。これらの結果から、A7nAchR作用の障害が、NASHを増悪させることを明らかにした。

自由記述の分野

食生活学、栄養代謝学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究からα7型ニコチン受容体(A7nAchR)が、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の新規な予防・治療薬候補であることを見出した。しかし、A7nAchRは中枢神経作用に多く発現しており、A7nAchRアゴニストの中枢神経作用はNASH治療薬としての妨げとなる可能性がある。NASH予防・治療へのA7nAchR活性化の応用には、肝臓以外の臓器におけるA7nAchR作用の更なる解析と、アゴニストの肝臓特異的なドラッグデリバリー法の開発が必要であると考えられた。

URL: 

公開日: 2022-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi