研究課題/領域番号 |
18KT0022
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
複雑系疾病論
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
橋本 亮太 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 精神疾患病態研究部, 部長 (10370983)
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研究期間 (年度) |
2018-07-18 – 2021-03-31
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キーワード | 精神疾患 / バイオリソース / iPS細胞 / バイオマーカー |
研究成果の概要 |
治療抵抗性統合失調症のクロザピン反応性不一致の患者群(一卵性双生児患者等、計10名)のiPS細胞由来の分化神経細胞、及び当該患者の血球系細胞において、細胞接着分子、転写因子、及び概日リズムに関わる分子をコードする遺伝子群の発現量とクロザピン応答性に相関があることを明らかにした。また、興奮性シナプス伝達などのシナプス機能の相違がクロザピン応答性不一致に関与している可能性を明らかにした。当該患者群の臨床データの解析結果とあわせ、本研究から、統合失調症の分子病態の解明のみならず病態予測のバイオマーカーの開発につながる基礎データを得ることができた。
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自由記述の分野 |
精神医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
統合失調症患者からiPS細胞を樹立した報告は、現在までに数十報程度あり、患者由来神経細胞における分化・発達の異常やシナプス機能の異常等が明らかになっている。しかし、遺伝学的データや臨床データを保持する統合失調症患者について、本研究のようなiPS細胞のみならず血液サンプルも併せて用いる融合的な解析は、これまでに報告例は極めて少ない。本研究で得られた成果は、不明な点が多く残されている精神疾患の分子病態の解明に貢献するのみならず、治療反応性、病態予測等に役立つ客観的なバイオマーカーの開発のための基礎データを提供するものである。
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