研究課題
基盤研究(B)
筋萎縮性側索硬化症は重篤な神経変性を呈する指定難病である。現時点で認可されている薬剤の効果は限定的で、病態形成の理解とそれに立脚する新しい薬剤の開発が切望されている。本研究では、病巣以外の環境変化が神経変性を誘導するという新しいメカニズムの有無を検証するため、病態モデルマウスを用いて、特に血管系の破綻と血中に備わる疾患関連分子の探索を行った。
神経科学
本研究は筋萎縮性側索硬化症の病態形成に病巣より遠位の臓器が関わることを示すもので、見出された神経変性作用をもつ分子は、薬剤開発のターゲット分子になるポテンシャルを有する。本研究では筋萎縮性側索硬化症を対象として解析を進めるが、確立するコンセプトは神経免疫が関連する疾患や末梢性疾患の理解につながるもので、幅広い疾患に対して新しい方向性を提示するものである。