研究課題/領域番号 |
18KT0031
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
木村 大治 京都大学, アフリカ地域研究資料センター, 教授 (40242573)
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研究分担者 |
喜多 千草 関西大学, 総合情報学部, 教授 (10362419)
美濃部 仁 明治大学, 国際日本学部, 専任教授 (50328960)
梶田 将司 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (30273296)
錦織 宏 京都大学, 医学研究科, 准教授 (10463837)
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研究期間 (年度) |
2018-07-18 – 2022-03-31
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キーワード | 茶道 / 相互行為 / 形式性 / 会話 / 身体動作 / 構成的規則 / 象徴装置 / 身体的共鳴 |
研究実績の概要 |
計画の初年度である本年度は,(1)研究組織の立ち上げ,(2)茶席におけるデータ収集,(3)調査用機器の購入,の3事業をおこなった。 (1)に関しては,城綾実氏を研究員として雇用し,以下のような2回の研究会をおこなった。2018年10月14日 茶道科研キックオフ・ミーティング: 自己紹介,木村による趣旨・研究計画説明,研究分担者各自の研究計画発表,2019年1月19日 木村発表「近年の象徴論・儀礼論の展開と茶道」,収録した茶席のビデオを見ながらの分析方法の討論。また,本研究においてはビデオを用いて茶席の撮影をおこない,その画像を分析し,最終的に研究結果公表に至るため,研究倫理審査を受けておく必要がある。この点に関して,城氏が中心となってどのような手続をおこなうべきか検討した。 (2)に関しては,京都市立芸術大学「状況のアーキテクチャー」プロジェクトと協働しながら,以下のような作業をおこなった。2018年10月28日 旧三井家下鴨別邸にて実験的茶会のビデオ収録,12月23日 拾翠亭(京都御苑内)にて茶会のビデオ収録(アクションカメラ,360度カメラを用いる)。収録したビデオを検討した結果,アクションカメラは画像のぶれが大きく分析に用いるのは難しいが,360度カメラは多方向の視点から多くの情報を得ることができるので十分に使えることが確認された。 (3)に関しては,上記ビデオ収録に用いるアクションカメラ(4台),360度カメラ(2台)を購入し,試用した。また,研究会にて収録した画像を見ながら分析の可能性について討論をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は初年度であり,研究を開始したのが9月であったため,研究を実施できる期間がかなり短かった。しかしその間に2回の研究会,2回の茶会におけるデータ収集をおこない,来年度以降の研究実施の足場を作ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度以降は,本格的な実験的茶会を催して動画データを収集し,会話および動作のアノテーションをつける作業を開始する。そこから,本計画のキーワードである「構成的規則」「象徴装置」「身体的共鳴」が,茶席の中でどのように働いているかを究明していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は初年度であり,研究の開始が9月になったため,当初計画していた研究をすべておこなうことができなかった。2019年度は積極的に実験的茶会を実施し,また必要な機器を購入して経費を使用する予定である。
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