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2019 年度 実施状況報告書

血中エクソソームの脂質の量と質の変化からの生活習慣病病態の把握

研究課題

研究課題/領域番号 18KT0065
研究機関筑波大学

研究代表者

岩崎 仁  筑波大学, 医学医療系, 講師 (20626874)

研究分担者 中川 嘉  筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 准教授 (80361351)
研究期間 (年度) 2018-07-18 – 2021-03-31
キーワード生活習慣病 / lncRNA / CREBH / SREBP
研究実績の概要

日本でも食生活の欧米化に伴い欧米同様、メタボリックシンドローム患者の増加が深刻な社会問題となっている。そのため、生活習慣病の新たな治療法の開発とともに、病気を早期に発見、予測法の開発が必要となっている。その中で病態を把握する新たなバイオマーカーの特定が待たれている。現在、血中の生化学成分、ホルモンとともに脂肪酸の量だけでなく、脂肪酸の組成の変化、マイクロRNA(miRNA)が評価されている。特にがん研究ではmiRNAはバイオマーカーとして確立されるほどである。
非アルコール性脂肪肝にフォーカスし、病態を増悪化するCREBH KOマウスをモデルとした。非アルコール性脂肪肝を発症させるメチオニン・コリン欠損食をCREBH KOマウスに負荷し、経時的に肝臓をサンプリングし、網羅的に遺伝子発現を解析した。負荷1週間という短期にすでに肝炎マーカーの発現が急激に上昇し、肝炎を起こしていた。さらに、4、8週間負荷では肝がんマーカーが異常なまでに上昇していた。上記結果についてはQPCRでも確認しており、CREBH KOマウスでは異常なまでに非アルコール性脂肪肝を悪化させる結果を得た。
CREBH KOマウスの肝臓では肝炎を惹起させるが、肝臓でのCREBHは肝実質細胞に限局する。しかしながら、CREBH KOマウスでは肝炎発症時にはLncRNAの一つで肝臓星細胞でのみ発現し、エクソソームで他の細胞種に移動し、移動先の細胞で炎症を惹起させると報告のあるものが上昇することを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

マウス血中からエクソソーム、mRNAを抽出し、解析する手法を確立することが問題となっている。現在のところ、エクソソームからmRNAを抽出には大量の血液を要することから、効率的に抽出する方法、また、少ないmRNAから解析にするめる技術を確立するべく研究を進めている。

今後の研究の推進方策

CREBH KOマウスでは新規の非アルコール性脂肪肝発症の原因遺伝子を特定しており、その解析を進める。また、新たに作成したSREBP-1a KOマウスの小腸では構造異常が見られるが、ある種の脂肪酸の変化がこれに起因する結果を得ている。脂肪酸の種類が小腸機能を制御することを明らかにすることで栄養吸収に関連するバイオマーカーを特定していく。

次年度使用額が生じた理由

購入予定の物品が予定より安く購入できたため

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 筑波大学 医学医療系 内分泌代謝・糖尿病内科

    • URL

      https://www.u-tsukuba-endocrinology.jp/

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公開日: 2021-01-27  

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