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2018 年度 実施状況報告書

デング熱重症化予測アルゴリズムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18KT0066
研究機関東京大学

研究代表者

中 伊津美  東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任研究員 (10723778)

研究分担者 西田 奈央  国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 上級研究員 (50456109)
大橋 順  東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (80301141)
研究期間 (年度) 2018-07-18 – 2021-03-31
キーワードデング出血熱 / SNP
研究実績の概要

デング熱は、蚊によって媒介されデングウイルスの感染によって引き起こされる熱性疾患である。感染者の多くでは不顕性感染として終わるが、一部の感染者では、感染複製急性期(感染2~7日目)に突然の発熱で始まるデング熱を発症し、さらにごく一部の感染者はデング出血熱を発症する。本研究は、タイ人デング熱患者を対象に、分子疫学的アプローチによって、 (1) 重症化と関連する宿主側(ヒト)多型、(2)臨床データと多型データを含めて予後を予測(重症化予測)するためのアルゴリズム(ロジスティック回帰モデルと機械学習)の開発を目指す。
今年度は、15歳以下(生後6か月以上)のタイ人デング熱患者に、イルミナ社のAsian Screening Array を使用して、デング熱患者24人、デング出血熱患者24人、デングショック症患者48人のゲノムワイドSNP解析を行った。QCチェック後、年齢、性別、デングウイルスの血清型、主成分係数(PC1、PC2)を調整し、マイナーアリル数(0、1、または2)を独立変数としたロジスティック回帰分析により、デング熱患者とデング出血熱患者との比較、デング熱患者とデングショック症患者との比較、デング熱患者、デング出血熱患者とデングショック症患者との比較を行った。その結果、いづれの解析においても、ゲノムワイド有意水準(P < 5.0×10-8)を満たすSNPは同定されなかった。今後は、P < 5.0×10-5を満たすSNPとその周辺遺伝子について、残りのサンプルに対しても関連解析を行い、2段階絞り込みにより有意な多型の検出を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

一部検体のゲノムワイドSNP解析を行った。症状と遺伝子型の関連解析から、重症化候補SNPの選定を行っており、おおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

関連が観察されたSNPについて、Digitag2法またはTaqman法にて残り検体のタイピングを行う。1000ゲノムデータベースのアジア人集団のデータをもとに、WebツールであるLDlinkを用いて関連SNPが存在する領域の連鎖不平衡解析を行い、関連SNPと連鎖不平衡にある未タイピングSNPを同定する。さらに、これらのSNPの機能予測を行い、関連遺伝子を絞り込む。

次年度使用額が生じた理由

解析候補多型の選定に時間がかかり、次年度使用額が生じた。多型解析試薬として使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] ヒトゲノム多様性研究室ホームページ

    • URL

      http://www.bs.s.u-tokyo.ac.jp/~humgendiv/

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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