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2020 年度 実施状況報告書

デング熱重症化予測アルゴリズムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18KT0066
研究機関東京大学

研究代表者

中 伊津美  東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任研究員 (10723778)

研究分担者 西田 奈央  国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 上級研究員 (50456109)
大橋 順  東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (80301141)
研究期間 (年度) 2018-07-18 – 2022-03-31
キーワードデング出血熱 / SNP
研究実績の概要

本研究は、タイ人デング 熱患者を対象に、分子疫学的アプローチによって、 (1) 重症化と関連する宿主側(ヒト)多型、(2)臨床データと多型データを含めて予後を予測(重症化予 測)するためのアルゴリズム(ロジスティック回帰モデルと機械学習)の開発を目指す。
今年度は、タイのRatchaburi hospital,Lampang hospitalにおける15歳以下かつ2度目のデングウイルス(DENV)の感染によるデング出血熱(DHF)患者とデングショック症候群(DSS)患者を対象に、LILRA3の挿入/欠失多型に注目して関連解析を行なった.GWASで得られた多型情報を用いてLILRA3挿入/欠失多型と連鎖不平衡にあるrs103294A/GをTagSNPとして検出しタイピングを行った。その結果、rs103294-AはDSSリスクと有意な関連を示した(p=0.038, OR[95%CI]=1.494[1.022-2.184])。rs103294-AはLILRA3欠失型と連鎖不平衡の関係にあり、 本研究によりLILRA3の欠失型がDSSのリスクアリルであることが示唆された.LILRA3の機能は未だ不明であるが、HLA class Iと結合すること、また他のLILRタンパク質のアンタゴニストとであることが考えられている。LILRA3の欠失型(機能欠失型)は世界中の集団で低頻度で観察されるが、北東アジアでは正の自然選択を受け高頻度で観察される。アフリカや東南アジアなどのデング熱やデング出血熱流行地域では機能欠失型アリルの頻度が低いことから、感染過程や重症化メカニズムにLILRA3が関与することが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症蔓延の影響で、居住地区の保育園受入れが延期になり、育児休業の延長を余儀なくされた。そのため研究遂行が困難となった。

今後の研究の推進方策

候補遺伝子の多型解析を行うとともに、重症化予測のアルゴリズム開発を行う。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症蔓延のため居住地区の0歳児クラスの保育園再開が延期され、育児休業の延長を行った。次年度に遺伝子型のタイピングを行う。

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公開日: 2021-12-27  

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