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2020 年度 研究成果報告書

マクロ調節機構に基づく新規炎症性疾患概念の確立

研究課題

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研究課題/領域番号 18KT0067
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分特設分野
研究分野 複雑系疾病論
研究機関東京大学

研究代表者

平田 喜裕  東京大学, 医科学研究所, 准教授 (10529192)

研究期間 (年度) 2018-07-18 – 2021-03-31
キーワード胆管炎 / 大腸炎 / 腸肝相関 / 神経 / 腸内細菌叢 / サイトカイン
研究成果の概要

潰瘍性大腸炎と原発性硬化性胆管炎を肝臓と大腸の病態を制御するマクロ調節機構の破綻ととらえて病態発生メカニズムを検討した。潰瘍性大腸炎モデルでは副交感神経刺激により、大腸炎と上皮細胞の分化障害は改善したが、胆管炎の改善は認めなかった。一方硬化性胆管炎モデルでは抗生剤投与により胆管周囲の炎症細胞浸潤、繊維化が改善し、胆管上皮細胞の増殖刺激が減弱した。サイトカインIL-33の腹腔内投与は胆管の炎症細胞浸潤、上皮の過形成を誘導したが、大腸の炎症や分化異常、腸内細菌数の変化は見られなかった。これらの結果より大腸炎と胆管炎には細菌、サイトカイン、神経などの因子が交絡して影響している可能性が示唆された。

自由記述の分野

消化器内科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

腸管と肝臓など多臓器にまたがる調節機構は十分に解明されていない。本研究ではしばしば合併がみられるものの原因不明である潰瘍性大腸炎と原発性硬化性胆管炎が様々な相互因子、マクロ調節機構で制御されている可能性について検討した。今回の検討で、腸内細菌叢が潰瘍性大腸炎、胆管炎のどちらにも増悪因子として関与しており、肝臓と腸管のマクロ調節機構の一部となっていることが明らかになった。今後腸内細菌叢に影響を与える因子やその制御法を開発することで、これらの病気の原因解明や新規治療法に役立つと考えられる。

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公開日: 2022-01-27  

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