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2018 年度 実施状況報告書

農業生態系における野草・雑草群集の役割の見直しと適応的管理

研究課題

研究課題/領域番号 18KT0087
研究機関東京大学

研究代表者

加藤 洋一郎  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (50463881)

研究分担者 深野 祐也  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (70713535)
郭 威  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任助教 (70745455)
小山 明日香  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90812462)
研究期間 (年度) 2018-07-18 – 2021-03-31
キーワード農資源管理学
研究実績の概要

本研究プロジェクトは、作物栽培・環境保全・植物進化・情報科学を専門とする異分野の研究者が連携し、野草ないし雑草とされてきた植物種群に注目して、作物生態系での動態と物質循環能を解析している。まず、様々な施肥管理に対する作物の養分吸収・分配や収量形成の応答の基本的な理解を行った。トウモロコシでは堆厩肥を活用した高生産の達成は可能であるが、コムギでは収量が必ずしも安定しないことが示唆された。その理由の1つとして、リン酸減肥やカリ減肥が収量に与える影響がトウモロコシに比べてコムギで大きいことが考えられた。今後は、作物による窒素、リンやカリウム等の養分吸収の測定と合わせて、作物成長における養分間の相互作用に関する解析を進めていく。また、耕地雑草群集において種多様性の画像自動識別システムを構築するために、予備的データとして複数種が混生する雑草群集の画像および植物種数データを収集した。今後、深層学習により植物パターン認識原理を応用し、画像自動識別システムの開発を進める。さらに、画像認識による雑草種の識別システムを構築するために、農耕地における主要な雑草9種を栽培し、実生撮影のためのシステムを構築した。また試験的に撮影した芽生えの写真を学習データとして、深層学習による分類器を作成した。その結果、ある程度の雑草種を識別できることが分かった。今後は、学習データ用の雑草種を増やすとともに、識別制度を向上させる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

耕地雑草群集において種多様性の画像自動識別システム構築には困難が予想されたが、様々なアイデアを出しながら予備的データとして複数種が混生する雑草群集の画像および植物種数データを収集することができた。また、農耕地における主要な雑草について、実生撮影のためのシステムを構築することもでき、深層学習による(ある程度の雑草種を識別できる)分類器を作成できた。

今後の研究の推進方策

野草ないし雑草とされてきた植物種群について、個々の種が持つ機能を解析していくために、特に、自然に展開する植生の種分類に関する研究に力を入れて進める。深層学習により植物パターン認識原理を応用し、画像自動識別システムの開発を進めるだけでなく、画像認識による雑草種の識別システムを構築するために、学習データ用の雑草種を増やすとともに、識別制度を向上させる予定である。

次年度使用額が生じた理由

植物体の養分分析などが前年度中に完了せず、次年度も引き続き行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 住宅団地内の空地は草原生植物のレフュージアになるか?2019

    • 著者名/発表者名
      小倉梨央奈, 小山明日香, 大黒俊哉
    • 学会等名
      第66回日本生態学会大会

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公開日: 2019-12-27  

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