研究課題/領域番号 |
19002003
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
清水 肇 東北大学, 電子光理学研究センター, 教授 (20178982)
|
研究分担者 |
石川 貴嗣 東北大学, 電子光理学研究センター, 助教 (40400220)
山崎 寛仁 東北大学, 電子光理学研究センター, 助教 (90260413)
|
キーワード | ペンタクォーク / 電磁カロリメータ / STBリング / 固体 / 液体水素標的 / バリオン共鳴 / BSO / BGO |
研究概要 |
本年度はデータ収集を本格的に開始した。最終的に実行できたマシンタイムは前期34日、後期27日間で、合計1464時間であった。これは当初の予定通りである。得られたデータ量(イベントトリガー数)は、1.2GeVモードでは平成20年度取得のデータと合わせて、水素標的に対して1.9ギガ、重水素標的に対しては2.0ギガイベントてあった。電磁カロリメータを用いる実験では、そのエネルギー校正や位置情報の換算関係を求めることが先ず第一歩であり、これを行いつつデータ収集に専念した。今年度は、検出器として最後に残っていたLdad glass前面のプラスチック検出器LOTUSを装着した。ある条件の下での2γの不変質量分布では、πとηの2つのピークが観測され、その中間部分にバックグラウンドが殆ど観測されないような設定が可能となった。これは4π電磁カロリメータの醍醐味の一つである。 次期電磁カロリメータBGOeggの設計は年度の前半に終わり、1260本のBGOクリスタルの内の半分である630本を順次納入した。各クリスタルにはテーパがついているでシンチレーション光の集光には工夫が必要であった。これについては、長手方向4面をエッチングすることで集光率の均一化を図った。不感領域のない電磁カロリメータな実現するためには、クリスタルの組み立てに注意が必要となる。このためクリスタルの模型を制作することにした。模型的制作では、経費削減のため木片を採用し、NCマシンで加工する方法をとった。これと並行して、電磁カロリメータ架台の制作に着手した。
|