研究課題
特別推進研究
本研究グループの独自開発になるカスプトラップ法を軸に、(1)反陽子磁気モーメントの高精度決定とCPT対称性テスト、および、(2)反水素イオンの生成と反物質-物質間の重力相互作用研究を進める。(1)のため、冷反水素原子ビームを生成し、超微細遷移を高分解能マイクロ波分光する。反陽子の磁気モーメントをこれまでより数桁高い精度で決定すると共に、反陽子の内部構造に関わるZemach効果についても知見を得る。これにより従来にない精度で物質-反物質間のCPT対称性をテストする。(2)反水素イオンは正に帯電しているため、レーザー冷却されたイオンにより共同冷却することができる。これをレーザー脱離させ、極低温反水素原子として自由落下させることで、反物質(反水素原子)と物質(地球)間の重力相互作用研究を現実のものとする。なお、本研究の基盤設備である(1)四重極高周波減速器、(2)大容量反陽子蓄積器、(3)反水素生成用カスプトラップ、(4)大容量陽電子蓄積装置は本グループのこれまでの開発研究により整備を終え、稼働状態にある。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件) 備考 (9件)
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