研究課題
特別推進研究
Si系LSIのCMOS微細化による高速化は、グローバル配線層の信号遅延の影響による性能限界を顕著にしつつあり、その解決策として光回路の導入を検討する。グローバル配線のための光回路としては超低消費電力動作が必要であり、それを達成するデバイス構成として薄膜InP系材料を低屈折率で挟みこんだメンブレン構造を利用し、光デバイス、電子デバイス、チップ間伝送用テラヘルツデバイスを実現する。具体的に光デバイスでは、メンブレン化により活性層への光閉じ込めを向上し、DFB構造による高結合により0.1mA以下のしきい値動作で高速動作を目指す。また、フォトディテクタ、メンブレン導波路についても実現する。電子デバイスとしては、n-MOSトランシ スタ駆動能力の限界打破できる可能性を併せ持つ素子としての絶縁ゲート型ホットエレクトロントランジスタを形成し、さらにメンブレン電子デバイス化を行う。また変調時に必要な高耐圧高速素子としてInP系ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)をメンブレン電子デバイスとして形成する。LSIチップ間で短距離大容量の無線伝送を行うため、共鳴トンネルダイオードと微細アンテナを半導体基板上に集積したテラヘルツ帯の発振素子を作製し、室温において1THz以上の基本波発振、および、チップ間伝送に必要不可欠な水平方向放射や光信号をテラヘルツ信号に変換するために必要な発振素子とその集積構造の確立を目指す。また、発振線幅や雑音特性などの発振スペクトル特性を明らかにする。また、これらのデバイスの集積化技術を検討し、光信号からテラヘルツ信号へのシームレスな信号変換技術を提案・実現する。
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