研究課題
平板基盤上であれば環境・場所を選ばずホバリング可能な2次元平面を移動可能な超音波浮上式非接触2次元ステージを提案した。ステージは1軸方向に移動可能なステータ4つと上板とで構成される。本年度は1軸方向に往復運動可能な超音波浮上式自走式口の字型スラータ単体の越音波浮揚、並びに浮揚状態での移動の実現を目指した。ステータ単体の浮揚力向上のため、ステータ梁部にわり大きな振動振幅が発生する様に、有限要素解析にわりスラータ外形を決定した。また、4つの駆動源である圧電素子(PZT)をステータに接着し、各圧電素子を位相差駆動することにより、ステータ梁上にたわみ進行波を励振させる方法を提案した。設計に基づいた試作機を作成し、ステータ単体の浮揚・移動特性につにいて実験的に検討した。20kHzから100 kHzまでの駆動周波数範囲において、いくつかの共振周波数でステータが浮上することを確認出来た。浮揚距離を光学顕微鏡で測定し、振動特性をレーザードップラ振動計で測定することにより、ステータの振動振幅に対する浮揚距離特性を測定した。振動子を位相差駆動することにより、ステータ梁部にたわみ進行波を励振させることに成功した。各振動子の消費電力を測定することにより、一方の振動子で発生した弾性波が、もう片一方の振動子で電気エネルギーとして吸収されていることがわかった。駆動位相差を制御することにより、当初の目標であったステータの非接触往復直線運動を実現でき、最大8mNの推力を得た。
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IEEE Trans. Ultrason., Ferroelect., Freq. Contr. Vol. 54, No. 11
ページ: 2337-2343