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2008 年度 実績報告書

試薬開発に力点おいたフルオロメチル化法の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 19020024
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

柴田 哲男  名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (40293302)

キーワードフッ素 / トリフルオロメチル / 求電子的 / スルホキシイミン / 医薬品
研究概要

フルオロメチル基の特異的性質が医薬品の薬理効果発現や増強など好ましい結果をもたらすという事実からフルオロメチル基、特にトリフルオロメチル基含有化合物の合成研究に注目が集まっている。その主流となる方法は、今から四半世紀前に開発された求核的トリフルオロメチル化剤(Me3SiCF3、Rupert試薬)あるいは求電子的トリフルオロメチル化剤(梅本試薬)を用い、触媒存在下でトリフルオロメチルを導入する二つのタイプに大別することが出来る。今年になっても新しい触媒を用いたトリフルオロメチル化法が続々と発表されているが、実用的トリフルオロメチル化法にはほど遠い。特にトリフルオロメチルカチオン(^+CF_3)等価体を用いる求電子的トリフルオロメチル化反応は、求核的な方法に比べ、検討された形跡は格段に少ない。その原因は、トリフルオロメチルアニオンの場合以上に、利用可能な試薬に制限があることである。これまで報告されている求電子的トリフルオロメチル化試薬として、S-(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウム塩、ペルフルオロアルキル化剤としてRf-I(C_6H_5)OSO_2CF_3(FITS反応剤)が挙げられる。近年では、Togniらによって超原子価ヨウ素を用いた求電子的試薬や梅本らによるオキソニウム塩も報告されている。しかしながら、これら試薬のうち、一部は市販もされてはいるものの、求核種に対する反応性は乏しい。そこで我々はスルホキシイミン型新試薬を開発した。この試薬は、取り扱い容易で安定な結晶であるにも関わらず、特に炭素求核種に対して高い反応性を示す良好な試薬である。硫黄及び窒素を最高原子価状態にすることで安定性を付与し、求核剤存在下では低原子価に戻る性質を反応起爆要因とした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Fluorinated Johnson Reagent for Transfer-Trifluoromethylation to Carbon Nucleophiles2008

    • 著者名/発表者名
      Shun Noritake
    • 雑誌名

      Eur.J.Org.Chem.

      ページ: 3465-3468

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Catalytic Enantioselective Michael Addition of 1-Fluorobis(phenylsulfonyl)methane to α,β-Unsaturated Ketones Catalyzed by Cinchona Alkaloids2008

    • 著者名/発表者名
      Tatsuya Furukawa
    • 雑誌名

      Angew.Chem.Int.Ed. 47

      ページ: 8051-8054

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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