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2007 年度 実績報告書

キラルブレンステッド酸触媒を用いた高度分子変換

研究課題

研究課題/領域番号 19020062
研究機関学習院大学

研究代表者

秋山 隆彦  学習院大学, 理学部, 教授 (60202553)

キーワード不斉合成 / キラルブレンステッド酸 / 有機触媒 / イミン / 含窒素化合物 / vinylogousマンニッヒ型化反応
研究概要

すぐれた不斉触媒の開発は, 有機合成化学における極めて重要な課題の一つである。これまで, (R)-BINOLより誘導した光学活性環状リン酸ジエステルが, イミンとケテンシリルアセタールとのマンニッヒ型反応において, すぐれた不斉触媒活性を示し, 対応するβ-アミノエステルが光学純度良く得られることを見出している。ブテノリド骨格は, 生理活性化合物中に多く見られる骨格である。
今回, イミンとトリメルシロキシフランとのvinylogousマンニッヒ型反応による, ブテノリド誘導体の不斉合成反応を検討した。触媒として,リン酸の3,3'-位に2,4,6-(i-Pr)_3C_6H_2基を導入することにより, 最も良好な結果が得られた。更に, 6,6'-位にヨウ素を置換することにより, 更に不斉収率が向上することを見出した。5mol%の触媒を用いることにより, 対応する付加体が, 55-96%eeで得られた。これまで, 3,3'-位の置換基の検討は, 幅広く行われてきたが, 6,6'-位置換基の検討は行われていなかった。新規なキラルブレンステッド酸をデザイン, 開発することにより, これまでに報告例の極めて少なかった, イミンとトリメルシロキシフランとのvinylogousマンニッヒ型反応の不斉触媒化に成功した。ヨウ素置換基の効果については, 現在検討中であるが, 立体的な要因よりも, 電子的な要因に起因していると思われる。今後, 更に, 新しいキラルブレンステッド酸の開発が望まれる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Vinylogous Mannich-type Reaction Catalyzed by an Iodine-Substituted Chiral Phosphoric Acid2008

    • 著者名/発表者名
      Akiyama, T.
    • 雑誌名

      Adv. Synth. Catal. 350

      ページ: 399-402

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Stronger Bronsted Acid2007

    • 著者名/発表者名
      Akiyama, T.
    • 雑誌名

      Chem. Rev. 128

      ページ: 5711-5758

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Chiral Bronsted Acid-catalyzed Enantioselective Mannich-type Reaction2007

    • 著者名/発表者名
      Yamanaka, M.
    • 雑誌名

      J. Am. Chem. Soc. 129

      ページ: 972-978

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www-cc.gakushuin.ac.jp/~940020/akiyama_site/

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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