(1)多重特異性相互作用の速度論的・熱力学的解析ならびに結晶構造解析 : 前年度までに確立した発現・調製系ならびに相互作用解析システムを用いて、サイトカイン、IL-15Rα、Tob1と各種相互作用分子との相互作用を、表面プラズモン共鳴法、等温滴定型熱量測定に加えて、TEM、DLS、GPC-MALS等により解析した。これらの解析結果を基に、蛋白質相互作用における、多重特異性を定量的記述により議論することができた。 (2)相互作用を特異的にブロックできる抗体、ペプチドのファージディスプレイを用いた選択とその機能・構造評価 : 前年度取得した抗体の構造・機能評価を進めた。アミロイド線維Aβ1-42について、ファージディスプレイを用いたペプチドライブラリーならびにヒト抗体無作為変異導入ライブラリーから特異的に結合する分子種を取得した。得られた分子の機能・構造評価を行い、線維形成制御と蛋白質高次構造との関連を議論することができた。
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