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2008 年度 実績報告書

生体シグナル可視化センシング

研究課題

研究課題/領域番号 19021028
研究機関大阪大学

研究代表者

菊地 和也  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70292951)

研究分担者 堀 雄一郎  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (00444563)
キーワード蛍光プローブ / 可視化 / タンパク質修飾 / イメージング / 金属錯体
研究概要

ポストゲノム時代において、生体内で作用する分子の機能を、生きているその場で解明することが重要な研究課題として挙げられている。本研究では、蛋白質修飾技術と時間分解蛍光プローブの二種類のアプローチにより生体シグナルの可視化に取り組んだ。まず、蛋白質修飾技術として、βラクタマーゼ変異体とβラクタム環構造をもつ化合物を利用した方法を開発した。本手法で用いるβラクタマーゼ変異体は、ペニシリンやアンピシリンと共有結合することが知られている。このため、これらの化合物と蛍光物質をつないだ誘導体をプローブとして、βラクタマーゼ変異体を特異的に蛍光ラベル化することができる。ラベル化反応の結果、細胞破砕液中もしくは細胞膜上で特異的にβラクタマーゼ変異体を蛍光標識することができた。また、プローブのデザインにより、標識に伴い蛍光強度が上昇する蛍光スイッチ型プローブの開発にも成功した。
次に、希土類金属錯体を利用して酵素活性を検出することのできる時間分解蛍光プローブを創製した。希土類金属の蛍光寿命は通常の有機蛍光分子に比べ長く、時間分解することによりノイズの少ないシグナルを得ることができる。本研究では、アンテナ分子を設計することにより、酵素反応により希土類蛍光を上昇させることに成功した。時間分解測定により極めてS/N比の高いスペクトルが得られ、共雑蛍光分子存在下においても明確に酵素活性を検出することができることがわかった。
以上の結果から、蛋白質や酵素の活性をイメージングすることのできる方法を確立したといえる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Lanthanide-Based Protease Activity Sensors for Time-Resolved Fluorescence Measurements2008

    • 著者名/発表者名
      Shin Mizukami
    • 雑誌名

      Journal of the American Chemical Society 130

      ページ: 14376-14377

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dual Functional Probe to Detect Protease Activity for Fluorescence Measurement and ^<19>F MRI

    • 著者名/発表者名
      Shin Mizukami
    • 雑誌名

      Angewandte Chemie International Edition (in press)(印刷中)

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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