研究課題
本研究では、細胞毒性を有する細菌由来アミロイド様凝集性タンパク質の細胞内での作用機作の解明、および、常染色体劣性遺伝の疾患の一種、ロバーツ症候群の原因核局在性遺伝子産物の細胞内での作用機作の解明を題材に取り上げ、細胞微細加工技術および、超微量生体物質分析技術を用いて、これらの分子のカウンターパートとなる、ホスト細胞由来相互作用因子の動態解析を試み、当該分野に新知見をもたらすと共に、1細胞を基盤としたライフサーベイヤ研究の重要性を示すことを目的としている。本年度は細胞内に凝集・沈着あるいは、集積するタンパク質分子が、細胞の生理作用に変化を与える(毒性を示す)分子機構を明らかにするために、新たに開発した誘導パラメトリック発光分光法を用いて、以下の研究項目を試みた。まず、サブセルラーマイクロサンプリングによる相互作用する蛋白質の取得を試みた。具体的には蛍光性タンパク質GFPを融合した凝集タンパク質発現させたHeLa細胞から、フェムト秒レーザーを用いたサブセルラーミクロディセクションにて、凝集部位を取得することを試みた。その結果、細胞から凝集体のみを切除することに成功した。相互作用因子を解析するにはさらにサンプルを収集することが必要であり、来年度も継続して実験を行う。また、本年度はこの他、凝集タンパク質(TDH)のリコンビナント調製を行い、その活性の確認および、次年度のインビトロ凝集実験に用いる準備を行った。
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Journal of Bioscience and Bioengineering (印刷中)
Plant Biotechnology 24
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