研究課題
近年CMOSプロセスを利用したSi細線導波路の開発が進み、シリコンLSIおよび信号処理システムに光配線を導入する"シリコンフォトニクス"が提唱された。Si基板上への光源、光増幅器の集積化はシリコンフォトニクス実現に向けた試金石となる。本研究ではその発光材料として、我々のグループが開発したErSiO超格子を提案する。この結晶はErを構成元素とし周期0.86nmの超格子構造となっている。そのため結晶欠陥や偏析がなく濃度消光が抑制され、均一な結晶場により室温でも線幅4meVのPL微細構造が観測される。詳細の解析の結果、ErSiO超格子はEr_2SiO_5の組成を有する層状結晶であることが分かった。今年度はEr_2SiO_5結晶の光学特性の詳細を調べるともに、Er_2SiO_5導路発光デバイスの光学利得について検討を行った。Er_2SiO_5結晶は25at%のErを構成元素としているため、狭線幅・高安定の発光を示すとともに、20?30μsという非常に短い発光遷移寿命であることを示唆する結果が得られた。またEr_2SiO_5導波路発光デバイスのアップコンバージョン発光の評価をもとに、導波路長1mm以下で十分な利得(15.9dB/mm)を得られる導波路発光デバイスが可能であることを示した。
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