研究課題/領域番号 |
19023004
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村田 博司 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (20239528)
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研究分担者 |
塩見 英久 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (00324822)
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キーワード | 光変調器 / 分極反転 / FSK変調 / 光ファイバー通信 / 光集積回路 / 電気光学効果 / タンタル酸リチウム |
研究概要 |
本研究は、研究代表者が提案している"分極反転構造を用いた高速電気光学変調技術"を利用して、新しい小型高性能光FSK(Frequency-Shift Keying)変調器を開発することを目的とする。本年度は下記の研究成果を得た。 1. 25GHz帯光FSK変調器の設計これまでの研究成果をベースとして、オフセット周波数25GHz帯で動作する光FSK変調器の動作解析および設計を行った。特に、良好な光FSK変調特性を得るために3つの変調電極(オフセット変調信号用電極、データ信号用電極、動作点調整用電極)を用いた新しいデバイス構成を考案した。光導波路は我々が提案している3分岐導波路干渉計を用いて、分極反転構造による変調特性制御技術を駆使した構成とした。基板としてz-cut LiNbO_3およびz-cut LiNbO_3を用いた場合について、デバイスの設計を行った。 2. 試作・動作実験設計した25GHz帯光FSK変調器の試作・動作実を行った。波長1.55μm光を用いて実験を行ったところ、3分岐導波路干渉計の良好な干渉特性を確認することに成功した。干渉計の消光比としては25dB以上が得られた。また、オフセット変調信号に対する動作を調べたところ、設計周波数25GHzを中心とする帯域動作変調特性を確認した。さらに、オフセット変調信号とデータ信号を同時に入力した時の動作を詳しく調べたところ、データ信号に応じて光変調サイドバンド成分の比が大きく変化することを確かめた。オフセット変調信号による変調指数を大きく取ることにより、良好な光FSK変調特性が得られることを確かめた。
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