研究課題/領域番号 |
19023011
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
大石 泰丈 豊田工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (80360238)
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研究分担者 |
鈴木 健伸 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60367828)
GUANSHI Qin 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, ポストドクトラル研究員 (50449485)
荒井 雄介 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, ポストドクトラル研究員 (00435934)
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キーワード | 先端的通信 / 光信号処理 / 情報通信工学 / 光物性 / 光増幅 |
研究概要 |
テルライトファイバの光信号処理への応用として、広帯域ラマン増幅特性、誘導ラマン散乱および誘導ブリルアン散乱を用いたslow light生成効率を検討した。ラマン増幅では、S+C+L帯に亘る広帯域増幅が可能なこと、誘導ラマン散乱および誘導ブリルアン散乱を用いたslow light生成では、それぞれ、石英ファイバの80倍の遅延効率および3.76ns/mWという誘導ブルルアン散乱を使った場合の最大の遅延効率が得られることを明らかにした。また、非線形特性による光波制御のため波長分散制御されたファイバ導波路の作製に成功した。 微細構造ファイバの母材作製には、stacking法、extrusion法や穿孔法など手法がとられている。われわれは、ロッドインチューブ法を用いる手法を採用している。この手法は、多角形のガラスロッドを作製し、ガラス管に挿入して空孔を持つ母材を作製するものであり、stacking法と併用することにより、自由度高く微細構造を作製でき、波長分散制御性を高めることができる。これまでにサブミクロン径のコアも実現できており、分散制御された高非線形ファイバ試作が可能になった。 試作したテルライト微細構造ファイバにパルスレーザ光を入射させてSC光発生の確認を行った。零分散波長を1.4μm帯に設計したテルライト微細構造ファイバの特性を用いた。長さは57cmであり、励起光パルスの幅は180fsであり、平均入力光量は35mWであった。900nmから2400nmにかけてSC光の発生が確認された。テルライト微細構造ファイバからのSC光の報告例では、波長1000nmから2000nmで約10dBの強度変動が見られるが、この測定例では5dB程度の変動であった。
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