研究課題/領域番号 |
19024009
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
建部 修見 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (70357432)
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研究分担者 |
佐藤 三久 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (60333481)
朴 泰祐 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (90209346)
高橋 大介 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (00292714)
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キーワード | 広域分散ファイルシステム / データグリッド / プライベートアドレス / データグリッド連携 / データ共有効率化 / リソース名前空間サービス / 広域分散データ解析 / ファイルカタログ |
研究概要 |
本年度は、広域分散ファイルシステム、プライベートアドレスのサーバの利用、Resource Namespace Service(RNS)の課題に取り組んだ。広域分散ファイルシステムの研究として、これまでセキュアで頑強なファイルシステムとなるよう設計を行っていたが、本年度は基本的な機能の実装を行うと共にオープンソースでhttp://sf.net/projects/gfarm/で公開した。実装と評価に関して情報処理学会第113回HPC研究会において研究発表を行った。これまでのプロトタイプ実装で問題となっていたセキュリティ的な穴を塞ぎ、また障害時においても実データとファイルシステムメタデータの間の一貫性の保持、反応時間の大幅な向上に成功した。プライベートアドレスのサーバの利用の研究として、プライベートアドレスを持つサーバに対し、外部クライアントからの接続を可能とする一般的な機構の設計と実装を行った。中継サーバとPrivate Server Agent(PSA)を導入し、プライベートアドレス内のPSAから外部ネットワークの中継サーバに接続しておくことにより、外部クライアントからの接続を可能とした。さらに、プライベートアドレスのサーバに仮想IPアドレスを割当て、透過に接続が可能となった。本成果は、先進的計算基盤システムシンポジウムSACSIS2007でのポスター発表、情報処理学会第111回HPC研究会、情報処理学会第70回全国大会で発表した。RNSの研究として、Open Grid Forum(OGF)で定められているRNS仕様書の評価を行うため、仕様書に従い実装を進めた。WS Addressingなど新しい仕様を使っているため、ウェブサービスのフレームワーク側のバグや実装がないなどの問題が生じたが、実装に成功した。実装により仕様書をより明確にするためのポイントが明らかとなった。Linuxクラスタで性能評価を行い、数msec程度の処理時間でRNSの各操作のRPCが行えることが分かった。本成果はOGFのGrid File System(GFS)WGで報告、議論したとともに、情報処理学会第70回全国大会で発表した。
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