研究課題
近年、車両道路や歩行空間において監視カメラが急激に増えているが、取得された画像はほとんどが目視されることなく捨てられ、爆発する画像情報が有効活用されていない。本研究では、これらの画像を有効活用し、社会の安全安心を確保するための画像監視技術を用いた自律型システムの開発を行うことを目的としている。車両交通における安全運転支援システムの研究においては、高速道路と交差点といった異なるフィールドを対象として、事故発生要因を画像処理によって早期に検出し、ドライバーへ情報提供するシステムの開発を行った。高速道路においては、事故多発地点である某所のトンネル内の8台のカメラ画像を自動処理し、界流中のブレーキングによって生じる疎密波を検知するシステムを開発し、性能を評価した。また、システムの欠報の影響をドライビングシミュレータで検証し、8つの画像処理システムから発報する感度パラメータを決定した。次に、当該システムを用いて疎密波を詳細に観測したところ、情報提供を受けた車両が実際に疎密波に遭遇する地点が大きく異なることが判明した。ドライビングシミュレータを用いて遭遇地点の変動とドライバー心理との関係を検証したところ、トンネル内部ではドライバーが緊張を強いられるため、遭遇地点の変動の影響が少ないことが分かった。このため、トンネル入口に対して重点的に安全運転支援を行えばよいことが分かった。人物歩行空間の行動監視システムの研究においては、エキストラを用いた駅等における人物行動の画像ライブラリーを構築した。来年度は、当該映像を用いた異常行動認識技術を開発し、検出した人物をカメラネットワークにわたって追跡するための画像トラッキング技術の開発を行う。
すべて 2008 2007
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件)
電子情報通信学会・和文論文誌A Vol.J91-A, No.1
ページ: 55-67
ページ: 44-54
電子情報通信学会技術報告 ITS2007-86
ページ: 47-52
電子情報通信学会技術報告 ITS2007-85
ページ: 41-46
電子情報通信学会技術報告 ITS2007-4
ページ: 19-24