研究課題
本課題では情報爆発時代における風評被害の問題、とりわけ、人物や組織等に対する誹謗中傷、ならびに、災害、事故、事件などの風評に着目する。平成19年度は、主として確率的生成モデルに基づく要素的な技術の開発に取り組んだ。以下に概要を示す。1.トピックに関する記述とそれに関する意見に関する記述に着目し、そのような自動アノテーションによる意味的構造をもつテキストデータに適切な統計的言語モデルを開発した。また、そうして得られた言語モデルを応用して、キーワードを入力として否定意見情報を検索する手法を実現した。さらに、意見文の抽出を目的とし、局所文脈を用いたスムージング法を提案した。2.エンティティ(人物名や地名)とその説明記述に着目してモデル化を行い、テキストデータからエンティティ間の関係を示すネットワーク(エンティティ・ネットワーク)を推測する手法を実現した。3・キーワードを入力としてエンティティを検索する手法を実現した。さらに、Wikipediaなどのコミユニティサイトを典型とした、利用者によるアノテーションを伴うデータに対しても検討を行った。4.逐次的に配信される文書群におけるイベント追跡に着目し、情報量的アプローチに基づいてトピック依存性を反映した語の重みづけ法を開発した。以上に示した手法群は風評被害対策のための要素技術として位置付けられ、それぞれの手法に関して従来法と比較して有意な改善を示した。
すべて 2008 2007
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)
情報処理学会研究報告 Vol.2008,No.33
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