• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

酸素・栄養塩・PHの全球海洋変動解析

研究課題

研究課題/領域番号 19030003
研究機関北海道大学

研究代表者

見延 庄士郎  北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (70219707)

キーワード溶存酸素 / 栄養塩 / pH / 全球 / 格子化 / 十年スケール変動
研究概要

栄養塩・溶存酸素についての全球グリッドデータを作成した. 格子間隔は水平1度で深度1000mまでの18層, 時間解像度は月毎であり, 1930年より現在までの期間をカバーしている-グリッド化の手法はガウス関数によるスムージングである. このグリッドデータセットは栄養塩については初めての, また溶存酸素についても先行研究以上の範囲をカバーするものであり, このデータセット作成の意義は大きいと言えよう. 本データセットは, 観測がない場合は欠損として扱っているが, 日本付近は世界でも最も欠損が少ない領域となり, 本データセットは世界で最も充実している日本付近の栄養塩・溶存酸素観測を, 簡単に解析することを可能とするものである. このデータセットを用いて, 地球温暖化によって生ずる可能性があるトレンド成分を同定したところ, 日本の付近に顕著な栄養塩の減少トレンドが生じていることが見出された.
またpHについては, 元データとして用いているWorld Ocean Database 05のデータの信頼性が不十分であることが明らかになった. すなわち, 同データベースにはpH測定に関するスケール情報と, 基準水温情報がほとんど示されていない. 測定スケールの大部分はNBSスケールであることが期待されるが, 基準水温については現場水温か25Cあるいは他の水温であるかでpHの値が大きく異なり, この基準を統一する形でWorld Ocean Database 05のデータを解析することは不可能である. そこで, JODCで公開されている気象庁のpHデータを解析した. その結果, 一般に予想されているpH低下と, 大きな矛盾のない結果が得られた.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Decadal sea level variability in the South Pacific in a globaleddy-resolving ocean model hindcast2008

    • 著者名/発表者名
      Sasaki, Y.N., Minobe, S., Schneider, N., Kagimoto, T. Nonaka, M. and H. Sasaki
    • 雑誌名

      Journal of Physical Oceanography 38

      ページ: 1731-1747

    • 査読あり
  • [雑誌論文] North Pacific regime shifts : Definitions and recent indicators, Progress in Oceanography2008

    • 著者名/発表者名
      Overland, J., Rodionov, S., Minobe, S., and N. Bond
    • 雑誌名

      Progress in Oceanography 77

      ページ: 92-102

    • 査読あり
  • [学会発表] 酸素・栄養塩・pHの全球海洋変動解析2008

    • 著者名/発表者名
      見延庄士郎
    • 学会等名
      第3回特定領域研究「大気海洋物質循環」全体会議
    • 発表場所
      埼玉県熊谷市
    • 年月日
      2008-11-10
  • [学会発表] 北西太平洋における水温および塩分の変動2008

    • 著者名/発表者名
      浦澤美穂, 見延庄士郎
    • 学会等名
      第3回特定領域研究「大気海洋物質循環」全体会議
    • 発表場所
      埼玉県熊谷市
    • 年月日
      2008-11-10
  • [学会発表] 北西太平洋でのpHおよび関係するパラメータ変動2008

    • 著者名/発表者名
      細谷豊, 見延庄士郎
    • 学会等名
      第3回特定領域研究「大気海洋物質循環」全体会議
    • 発表場所
      埼玉県熊谷市
    • 年月日
      2008-11-10
  • [学会発表] 酸素・栄養塩・pHの全球海洋変動解析 : 予備的結果2008

    • 著者名/発表者名
      細谷豊・見延庄士郎
    • 学会等名
      2008年度日本海洋学会秋季大会
    • 発表場所
      広島県呉市
    • 年月日
      2008-09-25

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi