研究課題
本研究は、流動・電場などの外場の印加や温度・圧力などの環境変数の変化に伴うブロック共重合体の構造一構造転移(Order-Order Transition,00T)を、最先端の透過型電子線トモグラフィー法(3D TEM)により3次元的な実像として捕らえ、その3次元構造と00Tのダイナミクスを明らかにすることを目的とする。本年度は電子線トモグラフィー法(3D TEM)による構造-構造転移(00T)の3次元観察と構造解析の,手法開発に主眼を置いて研究を進めた。試料としてはPoly(styrene-block-isoprene)(SI)を用い、3次元構造であるGyroid構造と孔の空いたレイヤー状の層が積層したHPL構造の間の00Tについて観察を行った。このSIブロック共重合体が、HPL構造を呈している状態から、Gyroid構造が平衡であるような熱力学的平衡状態へ温度を急変させ(Gyroid⇒HPL)、その転移過程を液体窒素などにより急冷して固定化した上で、2つの構造の接合部分を3D TEMにより立体観察し、得られた画像からドメインの連結性・結晶面などの構造情報を決定した。その結果、Gyroid⇒HPLにおいてエピタキシャル転移が起こっていること、また、エピタキシーを保っために転移界面付近で両構造の乱れが見られることが分かった。
すべて 2007 その他
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http://www.cis.kit.ac.jp/~mechanic/jinnai/articles.html