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2007 年度 実績報告書

物理架橋相互侵入網目の構造とダイナミックス

研究課題

研究課題/領域番号 19031022
研究機関九州大学

研究代表者

高橋 良彰  九州大学, 先導物質化学研究所, 准教授 (40188066)

キーワードポリビニルアルコール / ポリアルギン酸 / ゼラチン / 相互侵入網目 / 弾性率
研究概要

計画全体を推進するに当たり、最も基本的なデータとなるのが各試料ゲルの弾性率である。本研究で用いるポリアルギン酸のようにシネリシスを起したり、不規則な形態になるゲルのヤング率Eは通常のレオメータでは測定できない。そこでそのような系のEが測定できる簡易型弾性率計を作成した。この装置の測定原理はHerzの式に基づいている。マイクロメータで稼動な半球の進入深さと、そのときの加重を電子天秤で測る形式になっている。測定の信頼性の確認は、レオメータでも弾性率測定が可能な市販防振ゴムなどを用いて行なった。
新たな系の探索の結果、ポリビニルアルコール(PVA)/ポリアルギン酸(Alg)よりも取り扱いが容易な系としてゼラチン/Algを見いだした。この系の各成分ゲルおよび相互侵入網目の弾性率測定を上述の装置で用いて行なった。Algゲルは同一試料中の場所による値のばらつきが大きかったが,単独ゲルのEは濃度の2乗にほぼ比例した。またゼラチン単独ゲルのEも濃度の2乗にほぼ比例した。混合溶液ゼラチンのみゲル化した系の値はゼラチン単独ゲルの値とほぼ一致した。IPNのEは各単独ゲルの値の和にはなっていないが,IPNからゼラチンを取り除いた後のAlgの値を用いれば加成性が近似的に成り立つことを見出した。ゼラチンゲル存在下でAlgが均一なゲルになることも明らかになった。
IPN形成に対する外場の影響の検討として、PVA/AlgのIPN形成に対する流動の影響を予備的に検討した。以前に共同研究として行った混合溶媒中のPVAのゲル化では流動による促進効果が見られたが,今のところIPNでは抑制的な効果のみが得られている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 簡易型弾性率計の思索とその評価2007

    • 著者名/発表者名
      徳野 晋平、氷室 絢子、高田 晃彦、高橋 良彰
    • 学会等名
      第55回レオロジー討論会
    • 発表場所
      金沢大学(角間キャンパス)
    • 年月日
      2007-11-02

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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