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2007 年度 実績報告書

窒化物半導体結晶のナノレベル構造評価解析技術の革新

研究課題

研究課題/領域番号 19032008
研究機関九州大学

研究代表者

桑野 範之  九州大学, 産学連携センター, 教授 (50038022)

キーワードIII-V 族窒化物半導体 / 電子顕微鏡 / 微細組織 / ナノレベル / 評価解析 / 組織制御 / 結晶成長 / 転位挙動
研究概要

本研究課題では、ナノレベル構造解析技術を開発するとともに、その技術を駆使してIII族窒化物結晶に応用して良質結晶薄膜の成長手法の確立に資することを目的としている.本年度は次のテーマについて研究を行った.
(1)AFMによる結晶極性の判定:多くのIII族窒化物はウルツ鉱型結晶構造をなし、[0001]方向に極性を有する。この極性は結晶成長過程や電子特性に大きな影響を与えるため、きわめて重要である。そこで、原子間力顕微鏡(AFM)を応用した極性判定技術の確立を図った.その結果、スパッタAlN膜では成功した。AlN薄膜の圧電特性が成長条件に強く依存するのは、逆位区が混在していることが原因であることを直接確認できた。サファイア基板上のGaNでは良い結果は得られなかった.今後、電極の設置や測定感度の向上などに工夫が必要である。
(2)SEMによる結晶欠陥の解析:走査型電子顕微鏡(SEM)は、広範囲にわたって比較的容易に観察できる特長がある。そこで、SEMのチャネリングコントラストに注目して、結晶内の欠陥組織などがSEMでどのくらい観察できるかを調査した。その結果、GaN結晶では加速電圧を10kV程度とし、角度選択反射電子測定管(AsB)を用いることにより、結晶粒や亜粒界のみならず転位までも観察できることが確認できた。この結果は、将来はSEMがTEM観察の一部を置き換えることになることを示唆している。
(3)GaNおよびAlGaN薄膜の成長過程と転位挙動:本年度は、(1)ストライプ加工したサファイア基板上に成長させたAIGaN、(2)ナノマスクを用いて成長させたELO-GaN、(3)r(1-102)サファイア基板上に成長させた非極性GaNについて、TEMやSEMを用いて、結晶成長の進行に伴う転位の発生・消滅過程を解明した.とくに、成長後期での内部応力の制御がキーポイントになることが明らかにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] ナノウィンドウを用いたELO-GaNにおける転位挙動の解析2008

    • 著者名/発表者名
      江崎哲也、桑野範之、吉田一貴、三宅秀人、平松和政
    • 学会等名
      第55回応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      日本大学理工学部 船橋キャンパス
    • 年月日
      20080327-30
  • [学会発表] ストライプ加工した(0001)サファイア基板上に成長させたAlGaN膜2008

    • 著者名/発表者名
      釘山裕太、桑野範之、錦織 豊、佐藤忠重、碓井 彰
    • 学会等名
      第55回応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      日本大学理工学部 船橋キャンパス
    • 年月日
      20080327-30
  • [学会発表] r(1102)サファイア基板上にMOVPE法で成長させたGaN薄膜の微細構造観察2007

    • 著者名/発表者名
      福島 豊仁、釘山 裕太、木庭 大作、桑野 範之、南 雅博、荒木 正浩、星野 勝之、只友 一行
    • 学会等名
      第49回日本顕微鏡学会九州支部総会・学術講演会
    • 発表場所
      九州大学筑紫地区キャンパス
    • 年月日
      2007-12-01
  • [学会発表] Nano-windowを用いたELO法で成長させたGaNにおける転位挙動の解析2007

    • 著者名/発表者名
      江崎 哲也、桑野 範之、吉田 一貴、三宅 秀人、平松 和政
    • 学会等名
      第49回日本顕微鏡学会九州支部総会・学術講演会
    • 発表場所
      九州大学筑紫地区キャンパス
    • 年月日
      2007-12-01
  • [学会発表] ストライプ加工したサファイア基板上にHVPE法で成長させたAlGaN層中の転位の挙動2007

    • 著者名/発表者名
      釘山 裕太、桑野 範之、錦織 豊, 佐藤忠 重, 碓井 彰
    • 学会等名
      第49回目本顕微鏡学会九州支部総会・学術講演会
    • 発表場所
      九州大学筑紫地区キャンパス
    • 年月日
      2007-12-01

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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