研究課題/領域番号 |
19036021
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤 博幸 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (70192656)
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研究分担者 |
隈 啓一 国立情報学研究所, 戦略研究プロジェクト創成センター, 特任教授 (10221938)
市原 寿子 福岡歯科大学, 学術フロンティア研究センター, 助教 (50362398)
大安 裕美 大阪大学, 臨床医工学融合研究教育センター, 特任講師 (40362397)
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キーワード | プロスタグランジン / チオレキシン様ドメイン / グルタチオンSトランスフエラーゼ / 腦型PGD合成酵素 / ΔΔG |
研究概要 |
(1)タンパク質間相互作用予測法の開発 (1-1)保存残基の立体構造上のクラスタリングを利用したインターフェイス予測。これは、本研究課題で開発したGPCRのインターフェイス予測の考えを拡張して、空間統計学の手法を利用し、全体の形状に依存しない方法の開発を試みている。継続中。 (1-2)SVR(support vector regression)によるΔΔGの予測。SVRを用いて、複合体の立体構造の座標が与えられた時に、インターフェイスにあるアミノ酸残基の構造的特徴を説明変数として非線形回帰によって、その残基の複合体形成に伴うΔΔGを予測する方法の開発を行っている。予測精度をあげるため説明変数の取捨選択をおこなっている。 (1-3)ΔΔGのデータ解析。インターフェイスを構成するアミノ酸の複合体形成に対するエネルギー的寄与は、残基ごとに異なる。大きく寄与する残基(ホットスポット)とそれ以外の残基の分子進化の過程での保存のされ方と、その物理か学的な意味を調査している。 (2)個別タンパク質の解析 プロスタグランジン(PG)は、生体膜から切り出されたアラキドン酸から合成され、多様な生理活性を有する。 (2-1)脳型PGD合成酵素の解析。リポカリン型PGD_2合成酵素について、近年のゲノム解析のデータや近年決定されたPGD冶成酵素の立体構造の解析結果をふまえて解析を行った。 (2-2)のPG合成系のチオレドキシン様ドメインの解析。近年発見された、チオレドキシン様ドメインを有するPG合成酵素について進化的観点からの解析を行った。その結果、このドメインのPG合成系へのリクルートは、独立して生じていること、グルタチオンSトランスフェラーゼファミリーへの取り込みの過程では、その活性残基が、グルタチオンに取って代わられたことを見いだした。
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