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2007 年度 実績報告書

シャペロニンの機能発現におけるプロセッシビティー機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19037007
研究機関東京大学

研究代表者

田口 英樹  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (40272710)

キーワードタンパク質 / シャペロン / フォールディング / GroEL / シャペロニン / ATP / モーター蛋白質
研究概要

細胞内でタンパク質のフォールディンダを助けるシャペロニンGroELは細胞の生育に必須の生体ナノマシンである。GroELは機能単位である「かご」状の7量体リングが背中合わせに2つ結合したダブルリング構造を取る。この2つのリングがATP加水分解にしたがって、交互に機能しながらはたらくというモデルが定着しているが、その詳細な分子機構にはまだ不明点も多い。
そのような背景の下、申請者らは、ダブルリングGroELと双頭キネシン間に存在する構造や作用機構における類似点に着目して、GroELのダブルリング構造の意味を理解するためのいくつかの実験を行っている。これまでにGroELのダブルリングの意味を探るための変異体解析などを行ってきた。sらに19年度に行った研究の結果、GroELのダブルリングの両方に変性タンパク質が結合したままでサイクルが回ることが明らかとなった。この実験結果に加えて、GroELのサイクル途上にて補助因子のGroESが2つのGroELリングに結合可能であるということも見出した。これらは従来考えられてきたシャペロニンGroELの作用機構モデルと異なるものである。そこで、ここで得られた結果を基に、これまでに信じられているシャペロニンGroELの反応サイクルをさらに発展させた「ダブルストローク」機構を提案した。このモデルにおけるGroELのプロセッシビティー機構についても考察を加えた。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Comparison of refolding activities between nanogel artificial chaperone and GroEL systems2008

    • 著者名/発表者名
      Asayama, W., Sawada, S., Taguchi, H., Akiyoshi, K.
    • 雑誌名

      Int. J. Biol. Macromol. 印刷中

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Filamentous morphology in GroE-depleted Escherichia coli induced by impaired folding of FtsE.2007

    • 著者名/発表者名
      Fujiwara, K. Taguchi, H.
    • 雑誌名

      J. Bacteriol. 189

      ページ: 5860-5866

    • 査読あり
  • [学会発表] シャペロニンGroELの反応モデルの改訂と2ストロークモデルの可能性2007

    • 著者名/発表者名
      小池あゆみ、吉田 賢右、田口 英樹
    • 学会等名
      日本分子生物学会日本生化学会合同年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-12-13
  • [学会発表] Role of Chaperonin GroEL on the folding of newly translated polypeptides.2007

    • 著者名/発表者名
      田口 英樹
    • 学会等名
      7th Kias-Soogsil conference on Protein Structure and Folding
    • 発表場所
      ソウル
    • 年月日
      2007-10-05
  • [学会発表] シャペロニンGroELの細胞内基質蛋白質の解析2007

    • 著者名/発表者名
      田口 英樹
    • 学会等名
      日本細胞生物学会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2007-06-29
  • [学会発表] 細胞内での酵母プリオンの増殖および伝搬機構2007

    • 著者名/発表者名
      田口 英樹
    • 学会等名
      日本蛋白質科学会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2007-05-26
  • [図書] タンパク質の一生 集中マスター 細胞における成熟・輸送・品質管理2007

    • 著者名/発表者名
      田口 英樹(編集)
    • 総ページ数
      146
    • 出版者
      羊土社
  • [図書] ナノバイオ計測の実際2007

    • 著者名/発表者名
      上野 太郎、田口 英樹(分担)
    • 総ページ数
      127-139
    • 出版者
      講談社サイエンティフィック

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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